研究課題/領域番号 |
09480231
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田中 冨久子 (貴邑 冨久子 / 田中 富久子 / 貴邑 富久子 / 田中(貴邑 / 冨久子) 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40046066)
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研究分担者 |
美津島 大 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70264603)
舩橋 利也 (船橋 利也) 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70229102)
篠原 一之 横浜市立大学, 医学部, 講師 (30226154)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ラット / ゴナドトロピン / 性腺刺激ホルモン / ゴナドトロピン放出ホルモン / サージ状分泌 / パルス状分泌 / 内側視策前野 / 視床下部内側底部 / GnRH / GnRHニューロン / LH / サージジェネラーター / GnRHサージジェネレーター / 視索前野 / 視交叉上核 / バソプレッシン / バソプレッシン1a受容体 / GAD67 / ES GAD |
研究概要 |
従来の研究から、LHのパルス状分泌にあたるGnRHニューロンは視床下部内側底部にあり、オピオイドニューロンと神経回路をつくっている。LHのサージ状分泌にあたるものは、より前方の視策前野にある多数のGnRHニューロンで、GABAニューロンと神経回路をつくっている。これまでは、視床下部内にはGnRHのパルスジェネレーターのみが存在し、これが基礎分泌も排卵性分泌も調節するとする仮説が世界を席巻していた。 われわれは、GnRHパルスジェネレーターはサージ状LH分泌を引き起こせないことを証明することで、別個にサージジェネレーターが存在することを予測したが、本研究はサージジェネレーター本体の解明をすることを目的として行った。 GnRHサージジェネレーターのモデルを作成する課題は成功し、それを用いた実験から、生物時計の存在する視交叉上核からの時刻情報はAVPニューロンを介して、エストロジェン依存性にサージジェネレーターのGnRHニューロンに伝えられ、それにより、GnLHサージにサーダデイアンリズムが発現する機序が考えられた。この仮説を傍証するように、発情前期のラットにおいて、LHサージ上分泌の始まる直前、13時に、脳室内にAVP V1抗体を投与してやるとLHサージ状分泌は顕著に抑制された。また、視策前野にはどのタイプのAVP受容体mRNAが存在するのかを調べた結果、AVP受容体la mRNAのみがあり、かつ、エストロジェンによりその発現量は2倍に増加することが判明した。 さらに、発情前期の日、13時に、両側の視策前野内にTTXを投与してもサージ状LH分泌には何の変化が見られなかったことから、GnRHサージジェネレーターの分泌活動にはNaチャネル依存性の活動電位は関係しないことが明らかになり、Caチャネルとの関係を調べる必要性が視さされた。これによって、今後の研究の方向が定まった。
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