研究課題/領域番号 |
09480240
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平野 丈夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50181178)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | 小脳 / シナプス可塑性 / 長期抑圧 / プルキンエ細胞 / グルタミン酸受容体 / 興奮性シナプス後電流 / 興奮性シナプス電流 |
研究概要 |
小脳のプルキンエ細胞が、顆粒細胞と下オリーブ核からのシナプス入力を同時に何回か続けて受けると、顆粒細胞・プルキンエ細胞間のシナプス伝達は長期間抑圧される(長期抑圧)。この小脳長期抑圧現象は、運動学習の細胞レベルでの一基礎過程と考えられている。これまで、私たちは小脳培養系を中心に長期抑圧発現機構を解析し、IP3、Caイオン、mGluR1サブタイプのメタボトロピックグルタミン酸受容体、イオノトロピックグルタミン酸受容体δ2サブユニットが長期抑圧に関与することを明らかにしてきた。本研究では、mGluR1とδ2サブユニットがどのような機構で長期抑圧を発現させているかを明らかにすることをめざした。今回、私たちはMAPキナーゼが長期抑圧の発現に関与していることを新たに見い出した。長期抑圧を引き起こす刺激によってMAPキナーゼは活性化され、またMAPキナーゼ活性化酵素であるMAPKKの阻害剤であるPD98059により長期抑圧の発現が抑えられた。私たちは、このMAPキナーゼ阻害による長期抑圧発現の抑制に、MAPキナーゼによるmGluR1のリン酸化が抑えられることが関与していることを示唆するデータ得て、現在さらなる解析を進めている。また私たちは、長期抑圧を1日以上の長期間にわたって解析する方法の開発に成功し、長期抑圧に2-3時間の初期相と1-2日続く後期相があることを見い出した。初期相は弱い刺激でも引き起こせ、mRNA・蛋白質合成に依存しないが、後期相は強い刺激で始めて引き起こされmRNA・蛋白質合成に依存していること、も明らかにした。δ2サブユニットの長期抑圧発現の役割の解析については、δ2サブユニットを欠損させたマウスからニューロンの培養を行い、それらにδ2サブユニット分子のミュータントを発現させ、δ2サブユニットの長期抑圧発現に関わる機能ドメインを決定する実験等が現在進行中である。
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