研究課題/領域番号 |
09480248
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉川 泰弘 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80109975)
|
研究分担者 |
榊原 一兵 国立感染症研究所, 筑波霊長類センター, 主任研究官
寺尾 恵治 国立感染症研究所, 筑波霊長類センター, 室長(研究職)
河村 晴次 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10161366)
板垣 慎一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00159823)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | カニクイザル / アフリカミドリザル / ベロ毒素 / 0-157 / VT1 / VT2 / 疾患モデル / セラミドトリヘキソース / O-157 / セラシド・トリヘキソース / CTH / VT1,VT2 / レセプター / セラミド・トリヘキソース |
研究概要 |
オナガザル属に分類されるアフリカ産のアフリカミドリザルとアジア産のカニクイザルについて、ベロ毒素のレセプター分子である糖脂質(セラミドトリヘキソース;CTH)の発現様式を生化学的に検索したところ、カニクイザルのほうがアフリカミドリザルよりも強く発現していること、腎、脾、骨髄、肺で強く発現していることが明らかになった。 モノクローナル抗体を用いた免疫組織染色では、カニクイザルにおいてCTHは小腸の粘膜上皮細胞、腎の糸球体、尿細管の上皮細胞、脾髄および全身の血管内皮細胞に比較的強く発現していることが明らかにされた。 ベロ毒素を接種したカニクイザルではVT1,VT2接種例ともに24〜48時間で瀕死状態となった。剖検所見では腸管の出血、腹水あるいは胸水の貯留が認められた。明瞭な血小板の減少あるいは凝血機能の低下、血清生化学値の変動が明らかになった。病理組織学的には激しい出血性腸炎、肺の水腫性変化、腎糸球体及び尿細管の変性、及び血管内皮細胞の変性など、ヒトの病態に類似した病変が惹起された。 今回のベロ毒素投与量はマウスに換算したものであり、げっ歯類に比べて霊長類がベロ毒に対し非常に感受性が高いことが明らかになった。従って霊長類では、より低濃度のベロ毒素を用いた比較的長期の病態変化の追跡実験が必要であると思われる。
|