研究課題/領域番号 |
09490017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山口 靖 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80283472)
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研究分担者 |
平原 靖大 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30252224)
高野 雅夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90262849)
榎並 正樹 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20168793)
小川 克郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40262844)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | リモートセンシング / FTIR / 赤外スペクトル / ケイ酸塩鉱物 / 反射スペクトル / 吸収スペクトル / 鉱物識別 / スペクトル指標 / FT-IR / 分光スペクトル / 放射スペクトル |
研究概要 |
フーリエ変換赤外分光器(FTIR)を用いて、代表的なケイ酸塩鉱物試料や河川堆積物などについて分光スペクトルデータを取得した。固体試料では2方向性反射スペクトルと半球反射スペクトルは互いに類似しており、反射スペクトルと放射スペクトルとの間には明白な逆相関が認められた。また、反射スペクトル測定における試料の粒度や混合率の影響の検討を行い、最適な測定条件を明らかにした。河川堆積物の反射スペクトルでは、石英や粘土鉱物などに起因するSi-OおよびSiO-Hの伸縮振動による吸収が堆積岩地域において顕著に認められた。 一方、FTIRにステップスキャンオプションを搭載し、化学的に不安定な星間物質の吸収および発光スペクトルの取得が可能な実験装置を開発しその性能を評価した。原始太陽系星雲で起こる、星間塵の非平衡な凝縮や蒸発の素過程をモニターするため、現有のマイクロ波熔融装置とこのFTIRとを結合させた。その結果、反応のその場観察に高分解能赤外分光法が十分な感度をもって応用できることが確認できた。 現有の画像処理システムを用いて、リモートセンシングデータの解析手法を検討した。まず観測値を放射率に変換するため、雪原をターゲットとして用いた絶対校正法を提案するとともに、実験室でのスペクトルと航空機搭載センサで取得したスペクトルとの対応関係を明らかにした。また、代表的な鉱物の識別を行うためのスペクトル指標と、熱赤外域の多バンドデータからケイ酸塩岩のシリカ含有率を推定する方法を開発した。また、月探査衛星クレメンタインによる月表面の分光画像データの解析を行い、実験室で得られている代表的な鉱物の分光特性に対して、宇宙風化の影響を適切に評価してTiおよびFeの含有量を得る新しいアルゴリズムを検討し適用した。その結果、主としてSerenitatis地域の地質とその形成史に関する新たな知見を得ることかできた。
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