研究課題/領域番号 |
09490033
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
仙名 保 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80051720)
|
研究分担者 |
吉岡 直樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30222392)
井上 秀成 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051752)
磯部 徹彦 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (30212971)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
|
キーワード | Fe(II) complex compunds / Molecular strain / Solid state synthesis / spin crossover / ligand field strain / disproportionation of ligands / bipyridine / phennathroline / ピリジル骨格鉄(II)錯体 / 配位子交換反応 / 配位子場安定化 / 対イオン / 分子結晶 / 混合摩砕 / メカノケミカル反応 / 錯体固相合成 / 金属有機配位化合物 / 非等方性応力 / スピンクロスオーバー / 配位子交換 / 遊星ボールミル / 有効磁気モーメント / ビピリジン / フェナントロリン |
研究概要 |
本研究は、一貫して非等方性応力による金属有機配位化合物の歪みに焦点を当て、磁気特性変化を出発点として、配位子交換、錯体の固相合成にまで発展させたものである。得られた成果は(A)分子内の歪みによって直接発現する磁気特性の変化と(B)に関しては、Fe(II)錯体における^1A_<1g>の低スピン状態から、^5T_<2g>の高スピン状態への転移は、歪みによってより低温で起こる。また、それとは別に10K付近で有効磁気モーメントが不連続にジャンプする。これらの現象を、歪みに伴う電子エネルギー分布の変化によって説明した。対イオンによる現象の差異は、以下に述べる配位子交換と密接に関連することを解明した。 われわれの研究はその後、錯体分子の歪みが金属-配位子間の配位結合の不均化をもたらし、周囲に存在する対イオン、、溶媒分子もしくはその他の配位結合可能な分子種との間に、配位子交換反応をもたらす現象に深く踏み込んだ。狭義の配位子交換については(1)[Fe(bpy)_3](NCS)_2(bpy=2,2'-ビピリジン)と別の配位子phen(1,10-フェナントロリン)との混合物の摩砕による[Fe(bpy)(phen)_2](NCS)_2、[Fe(bpy)_2(phen)](NCS)_2などの生成を確認した。さらにFeCl_2・4H_2Oと配位子1,10-phenanthroline(phen)との摩砕による直接合成に成功した。この固相反応のメカニズムとして摩砕に伴うFeCl_2・4H_2Oの4分子の水とFe^<2+>イオンとの配位結合の不均化が引き金になることを、UV-Vis、Moessbauer、XPSなどの多くの分光分析によって実証した。
|