研究課題/領域番号 |
09551005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
山本 正和 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (70200839)
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研究分担者 |
飯田 剛史 富山大学, 経済学部, 教授 (10127045)
蘭 信三 京都大学, 留学生センター, 助教授 (30159503)
鰺坂 学 同志社大学, 文学部, 教授 (60135960)
蘭 由岐子 賢明女子学院短期大学, 助教授 (50268827)
加茂 陽 広島女子大学, 生活科学部, 教授 (30099676)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 都市移住 / 同郷団体 / 県人会 / 都市人のノスタルジア / ふるさと意識 / 擬制村 / 在日コリアン / 都市社会のネットワーク / 戦友会 / ノスタルジア / 過去の生活への回想 |
研究概要 |
本研究は、わが国の近代都市が成立する過程で、地方から都市に移住してきた人たちによって形成されてきた同郷団体について、その構造と機能を、実態にふれながら明らかにすることを目的とした。出身地を同じくすることにより成立する同郷者集団は、農山村から都市へ移住する過程での結節として、都市に定着する場合には、生活の維持や就職の機会、さらには精神的な側面にわたって多くの機能を果たしていた。本研究を行う前提としては、以前に今回と同じ研究メンバーによってなされた兵庫県尼崎市における鹿児島県甑島出身者による同郷団体についての歴史的でインテンシブな研究があった。今回の研究はそれらの対象と論点をさらに発展させることをめざした。それは、他の諸都市での同郷団体の存在と実態について、また都市内部にあっても様々な社会領域や、さらに階層や年齢、生活経験の差異による実態の違いを探ることであった。 その結果、同郷団体の存在は、以前に調査された尼崎市や京都市での工業労働者あるいは伝統産業従事者という特定的な労働力の移動メカニズムの中に特徴的に見られるのではなく、それ以外の様々な領域のなかに機能しており、また多くの都市に見られる現象であることを知ることができた。大阪市での北陸出身者の動向を都市形成の角度から捉えた調査や、また同地域における在日コリアンによる宗教の再構成の実態を捉えた研究、あるいは広島市での移民二世の老人たちのインタビューはその典型的な事例である。今回の研究では、さらに満州移民の帰国者という歴史的な対象にも視野を広げた。 以上のように対象と問題分析の点において、当初の目的を実現することはできたが、今回の課題を踏まえて、さらなる研究が必要である。
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