研究課題/領域番号 |
09554001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長瀬 道弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70034733)
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研究分担者 |
内田 素夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10221805)
杉本 充 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60196756)
西谷 達雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127117)
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80249490)
藤原 彰夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30251359)
大和 健二 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70093474)
井川 満 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80028191)
守本 晃 大阪教育大学, 教育学部, 助手 (50239688)
森藤 伸哉 奈良女子大学, 理学部, 講師 (30273832)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ウェーブレット / 時間周波数解析 / 画像処理 / フーリエ変換 / 超局所解析 / 通信理論 / 擬微分作用素 / 特異性 / 多重解像度解析 / フレーム / ガボール変換 / 多重ウェーブレット / L^2(R^n)-空間 / 完全正規直交系 |
研究概要 |
本研究は歴史的には工学の諸問題の定式化において基本的な役割を担うウェーブレット理論の関数解析的な研究と、その実用的な分野へのより一般的な適用可能性について探るというものである。 現在のウェーブレット理論は1980年代の初頭に始まったと言えるが、当初はこの理論は主として空間次元が1の場合が扱われまたその発生の歴史的経緯から、ただ一つのウェーブレット関数で関数を展開することが目的とされ、従って、ただ一つのウェーブレット関数を構成するあるいは探すことが大きな問題であった。しかしその応用例や考え方が進歩するにつれて、応用目的に応じて二つ以上のウェーブレット関数を用いて関数展開を考えることも大切であることが認識されるようになった。この研究課題では、基本的には二つ以上のウェーブレット関数を用いて関数の展開を行い、その理論を画像解析などに適用しようと試みた。 研究初年度には、応用数学の典型である確率論が電信電話などの信号理論と密接に関連していることなど数学理論と工学の諸問題とに関連について研究のために応用数学者との研究交流を行った。 ウェーブレット理論は、応用数学としては時間周波数解析とよばれる手法が基本手段であるが、これは実関数論あるいは関数解析では超局所解析と呼ばれるものであるが、これを用いて(超)関数を画像として描くことなどを試みた。 ウェーブレット理論は超局所解析を通して、擬微分作用素論や偏微分方程式論などと密接な関連を持っている。擬微分作用素論に関しては、係数の滑らかさが大きくない場合の強形ゴールディング不等式などでより一般的な結果を得た。また偏微分方程式においても、双曲型偏微分方程式の初期値問題の解の特異性の問題に関しての結果などが得られている。これらの結果を、(多重)ウェーブレット理論を用いて再考し具体的な問題に偏微分方程式論を適用する可能性を探ることは今後の問題であろう。
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