研究課題/領域番号 |
09554004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
石井 孝一 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (80249755)
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研究分担者 |
東海林 彰 通商産業省工業技術院, 電子技術総合研究所・電子デバイス部, ラボリーダ
大石 雅寿 国立天文台, 天文学データ解析計算センター, 助教授 (00183757)
小平 眞次 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50042627)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | テラヘルツミキサ / 窒化ニオブ / 酸化マグネシウム / SIS / ボロメータ / 薄膜アンテナ / 超伝導伝送線路 / スケールモデル / テラヘルツ / サブミリ波 / 基板回路 / 整合回路 |
研究概要 |
テラヘルツミキサの実現のためにSIS接合素子を研究の中心にして超伝導電波検出素子のの作製と、超伝導伝送線路の低損失化の測定および、薄膜アンテナの研究を行い、次のような成果を得た。 1. 窒化ニオブを用いたSIS(NbC_xN_<1-x>/MgO/NbC_xN_<1-x>)素子は、スパッタ装置の更新に伴いスパッタ条件出しに手間取ったが、ギャップ電圧、リーク量ともに以前の直流特性を再現することが出来た。しかし、高電流密度化に関してはまだ不十分な状態である。 窒化ニオブを用いたホットエレクトロン・ボロメータは、格子冷却型で作製した。幅10μm長さ2μmの形状で膜厚を5〜15nmで特性を測定した。NbC_xN_<1-x>の臨界温度が14.8Kで、ボロメータ薄膜の臨界温度は、5〜8Kとなった。この接合は直流特性としては良好な特性が得られた。しかし、測定前処理でダメージがあり、RF特性を得るに至らなかった。 2. メンブレムと超伝導伝送線路は、MgO単結晶板上に加熱成膜した窒化ニオブでSISを作製し、Fiske Stepの電圧に対応するジョセフソン発振周波数における抵抗を求めた。この結果、超伝導伝送線路の表面抵抗は、1THzにおいて50mΩを得ることが出来た。この表面抵抗値は、理論的なNbと極上なCuと比較しても1THz付近ではNbCxN_<1-x>が優位性を示す結果が出た。これにより、薄膜アンテナの伝送線路の低損失化が実現できると思われる。 3. 薄膜アンテナは、MSA(Micro strip Slot Antnna)の4〜12GHzでスケールモデルを作製して、測定を行いインピーダンスが低いことが確認でき、局部発振器としてのFFO(Flux Flow Oscillator)との整合も実現の可能性が出てきた。さらに、MSAのスケールモデルに、ハイパー・ヘミスフェアー・レンズ付で指向性の測定を行い、レンズ付きアンテナで実用になることが明らかになった。しかし、インピーダンスに関する測定は、ベクトル・ネットワーク・アナライザの不調で純抵抗になる周波数帯域の測定が不十分であり、今後確実な測定をする必要がある。
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