配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
メカトロ機器において回転伝達機構の角度伝達誤差やバックラッシ,あるいは剛性などがサーボの特性に大いに影響する.本研究は回転伝達機構の特性と制御特性の関係を定量的に明らかにすることを目的とし,汎用的な回転伝達機構の総合角度伝達特性計測システムの開発を行い,開発したしシステムの性能の評価と代表的な回転伝達機構の回転特性の計測実験を行った. 1)開発した計測システムは,各種回転伝達機構(歯車減速機,摩擦伝動装置,タイミングベルト装置など)を対象にした汎用的で,負荷イナーシャ,負荷トルク,入力速度パターンなどの試験条件を簡単に設定できるシステムである.本装置を用いて,回転伝達機構の回転伝達誤差,バックラッシュ量,ねじり剛性と制御特性(速度制御誤差,位置決め誤差,ステップ応答,安定性など)を計測でき,コンピュータ上の表示やプリンタへの出力が簡単にできる. 2)剛性直結カップリング,バックラッシを有するカップリングと歯車減速機を用いて,静的な回転伝達特性の計測実験を行い,従来の歯車かみ合い試験機の性能を実現できたとともに,従来できないバックラッシの連続的な測定を高精度に測定できたことがわかった.また歯車について,歯面仕上げ方法による伝達精度への影響まで調べられることが実験により確認された. 3)バックラッシを有するカップリングと平歯車減速機の動的な計測実験を行い,バックラッシに起因する駆動側と受動側の接触,衝突(片面,両面),非接触からなる複雑な振動現象を観測することができた. 4)本システムの力学系と制御系のモデルを作成し,回転伝達の運動シミュレーションを行い,実験で観察した現象を定量的に再現することができた.これらのモデルに基づき,バックラッシを有する制御系をより適切に設計することが可能である.
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