研究課題/領域番号 |
09555057
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉本 成香 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (80096718)
|
研究分担者 |
設楽 利充 コニオンツール(株), 技術部技術課, 研究員
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
キーワード | スピンドル / 水潤滑軸受 / ドリル加工機 / 高速回転 / 静圧軸受 / 小径ドリル / 水潤滑 |
研究概要 |
近年、電子機器、光学機器の高精度化、小型化、高集積化に伴い、プリント基板へのICの実装密度はますます密になってきている。これに伴い、IC実装用のドリル穴径も小さくなり、最近では、0.1mm以下の径のドリルも使用されるようになってきている。また多層のプリント基板では、ドリル穴を貫通せず、決められた層まで穴をあけることが必要となり、数μm単位で穴深さを管理しなければならない。したがってこのような小径ドリル用の高速回転スピンドルには、これまでに増して高い剛性、回転精度および回転数、そして熱的な安定性が要求されるている。そこで研究者らは、これらの要求を同時に満足できる高速回転スピンドル用軸受として、新構造の水潤滑静圧軸受を提案した。潤滑剤としての水は、一般の石油系潤滑油に比べ粘性が小さいことから、高速回転にきわめて適しているとともに、その温度管理を行うことにより、容易に熱的に安定なスピンドルを構成できるという特徴を持っている。 そこで本研究では、提案した軸受を用いて小径ドリル用の高速回転スピンドルを実際に設計試作した。そして回転精度、負荷容量、軸受剛性、駆動トルク、上昇温度とそれによるスピンドルの軸方向変位などスピンドルとしての基本的な性能試験を行い、試作したスピンドルが優れた特性を持つことを明らかにした。またこのような小径ドリル用スピンドルでは、加工穴の形状、加工穴位置の精度が重要であることから、試作したスピンドルに小径ドリルを取り付け、実際に穴開け加工試験を行った。これにより、これまで行われていなかった14万rpmという高速回転領域での穴開け加工を実施し、試作スピンドルの利点を明確にするとともに、この種のスピンドルの設計法を確立することができた。
|