研究課題/領域番号 |
09555061
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
流体工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上野 和之 (1998) 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (20250839)
神山 新一 (1997) 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80006171)
|
研究分担者 |
松村 雄介 タイホー工業(株), CE事業部, 技術顧問
小山 忠正 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (80006189)
神山 新一 東北大学, 名誉教授 (80006171)
上野 和之 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (20250839)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
|
キーワード | 磁性流体 / アクティブダンパ / 振動流 / 磁場 / 流体抵抗 / アクチュエータ / ニューロ制御 |
研究概要 |
以下の5項目についての研究が行われた。 1. 磁性流体アクティブダンパの試作に関する研究 磁性流体アクティブダンパの基本特性を究明するための試験装置を試作した。すなわち、振動する円筒容器(シリンダ)内に磁性流体を満たし、その中にバネーマス系でシリンダと連結させた非磁性の円筒(ピストン)を浸し、ピストンの上下端に非一様交流磁場を印加し、ピストンに加わる磁気圧力を制御してピストンの振動を抑制するシステムの構築である。その制御系としては、制御対象の非線形性を考慮して、ニューラルネットワークを用いた制御法を採用した。なお、振動系の共振振動数は、ケロシンベース磁性流体(マグネタイト粒子濃度50%)を用いた場合に約5Hzになるように設定した。作動流体としては、マグネタイト粒子ケロシンベース磁性流体と窒化鉄粒子磁性流体を用いている。 2. 磁性流体アクティブダンバの制御特性に関する研究 磁性流体アクティブダンパの制御特性を上記の試験装置を活用して検討した。実験はシリンダへの外乱を振幅1mm、振動数を1.125から7Hzまで変化させて与え、制御系としては、直列型及び並列型のニューロコントローラ(NC)を用いてピストンの制振効果を検討した。その結果、系の共振振動数よりも小さい振動数域での制振には、並列型NCの採用が効果的であることを明らかにした。また、共振振動数以上の外乱に対しては、比例制御に基づく最適レギュレータを用いた場合でも効果があり、非線形性の強い低振動数領域で、本制御系は有効に作動することが判明した。さらに、窒化鉄粒子磁性流体の使用で、より強い制振効果が得られることを確証した。 3. 磁性流体アクティブダンバの動特性に関する理論的研究 上記のアクティブダンパとしての性能試験結果を参考に、ダンパの開発に必要な動特性解析を行い、制振特性に及ぼす諸因子の影響を理論的に明らかにした。 4. 磁性流体アクチュエータとしての特性に関する研究 静止状態にあるシリンダ内の磁性流体に非一様交流磁場を印加し、流体に加わる磁気圧力を利用してピストンの振動運動を誘起させ、その振動振幅の周波数依存性への最大磁場強さの影響を検討した。 5. 窒化鉄粒子磁性流体中での平板の振動特性に関する研究 磁性流体アクティブダンパの基本特性を明らかにするために、解析の容易な平板を用いて性能の優れた窒化鉄粒子磁性流体中の振動特性に及ぼす磁場の影響を理論と実験の両面から検討し、振動平板に働く流体抵抗の磁場依存性を明らかにした。
|