研究分担者 |
山本 和義 (株)荏原総合研究所, 研究所長
今村 博 横浜国立大学, 工学部, 助手 (30303077)
松井 純 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40251756)
鈴木 良治 富士電機(株), 研究課長
吉井 総介 三菱重工業(株), 研究次長
北洞 貴也 横浜国立大学, 工学部, 助手 (30204910)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1997年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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研究概要 |
ターボ機械の様々な異常流動現象のうち,羽根なしおよび羽根付きディフューザの旋回失速,羽根入口逆流に基づく低流量不安定性能(遠心,斜流、軸流ポンプ),ポンプの旋回キャビテーション,水車のドラフトサージなど,本質的に旋回流れに起因する異常流動現象を対象として,ケーシング壁に圧力勾配の方向に一致するように設けた浅溝の流れによる角運動量欠損を利用してこれらの異常流動現象を制御し,振動,騒音,羽根の破損等を防止するのが本研究の目的である. 平成9年度および10年度では,浅溝を斜流ポンプの入口ケーシング壁に設けることにより揚程曲線の右上がり不安定性能を完全に抑制することに成功し,羽根なしディフューザの旋回失速を浅溝により完全に抑制することを理論的および実験的に示した.平成11年度は羽根付きディフューザの旋回失速の抑制,ならびに水車ドラフトサージを抑制するために,浅溝を設けた実験装置を用いてその効果について調べた.その結果,従来その抑制が大変困難であった羽根付きディフューザの旋回失速を溝形状を最適化することによりほぼ完全に抑制することに成功した.また,水車ドラフトサージ抑制を検討するために入口直管部ならびにディフューザ部に浅溝を設けることによる旋回流抑制効果を検討し,ディフューザ出口において最高で約60%の周方向速度の減少が達成され,ドラフトサージの抑制効果が期待できることが分かった. 本研究では,ケーシング壁の圧力勾配の方向に設けた簡単な形状の浅溝を用いることにより,ターボ機械に生じる異常流動現象を効率を低下させることなくパッシブにコントロールすることが可能であることを示した.
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