研究分担者 |
高木 周 東京大学, 工学系研究科, 講師 (30272371)
中別府 修 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50227873)
井上 剛良 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20193592)
蛭子 毅 ダイキン工業(株), 機械技術研究所, 研究職
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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研究概要 |
ステンレス板上に放電加工により,深さ209μm,幅212μm,長さ9.96mmの直線流路を400μm間隔に平行に25本並べ,上部にアクリル製の蓋を被せることにより,平板型マイクロチャンネルを製作し,水単相流および気液二相流(水および窒素)における流動・伝熱特性について検討した.気液二相流によって生じるChisholmの圧力損失パラメータの値は,通常サイズ流路に比べて小さくなり,流動様式線図と圧力損失線図が密接な関係があることが分かった.さらに,マイクロチャンネル内二相流の伝熱特性は,気相による撹拌効果により液単相に比べ約2倍程度促進されることが確認された.次に厚さ200μmのステンレス薄板にレーザー加工により幅250μm,長さ17mmの直線流路を500μm間隔に並列に26本設け,同様に加工したヘッダーおよびフッター部を重ね合わせたものを2組直交して重ね一体化することにより積層型マイクロチャンネル熱交換器を製作し,液単相流および熱交換器内で相変化を伴う場合の流動・伝熱特性の検討を行った.温水・冷水における液単相流による熱交換実験を行ったところ,流量が増加するとヘッダー部とチャンネル部の分岐部で生ずるはく離により流動抵抗が増大し,また熱交換量は両流体の入口温度差に比例し,流量と共に増加しており,これは層流熱伝達特性により説明される.本マイクロチャンネル熱交換器は10kW/m^2Kをこえる熱通過率を持ち,13mm四方の伝熱面積で30W程度(対数平均温度差20℃)の伝熱性能を有することが分かった.さらに,温水とフロリナート(FX-3250)による熱交換実験を行ったところ,流動抵抗は流路内のわずかな発泡で増加するが,伝熱特性の増加は沸騰がある程度激しく生じなければ見られなかった.また,フロリナートの流動様式が単相,二相によらず,伝熱量は対数平均温度差に比例する形で整理することができることが判明した.
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