研究課題/領域番号 |
09555100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾崎 雅則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50204186)
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研究分担者 |
藤井 彰彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80304020)
大森 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50223970)
吉野 勝美 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70029205)
河合 壯 大阪大学, 工学部, 助手 (40221197)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1997年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 導電性高分子 / フォトニック結晶 / レーザー / ポリパラフェニレンビニレン / ポリアセチレン誘導体 / フォトルミネッセンス / 超放射 |
研究概要 |
ポリパラフェニレンビニレン(PPV)誘導体において、励起光強度の増大に伴って蛍光スペクトル幅の減少が観測され、あるしきい値以上の励起光強度において、半値幅5nm程度のスペクトルが観測された。また、このスペクトルナローイングは、他にも高い蛍光効率を有するポリアセチレン誘導体においても観測された。このポリアセチレン誘導体における強い蛍光は、従来のソリトンモデルでは禁制と考えられてきた基底縮態系のポリアセチレン骨格分子においても側鎖の導入により蛍光が観測されることを示しており、特に、二置換ポリアセチレンでPPVに匹敵する極めて強い蛍光が観測されることも示した。さらにこの系では、大きなストークスシフトが観測され、自己吸収が小さいことからレーザー媒質として好ましいことが明らかとなった。 一方、導電性高分子を波長程度の周期構造を有する人工オパール内に浸透させることにより、その周期構造がナローイング及びレーザー発振に及ぼす効果についても検討した。その結果、溶液、フィルム状態でも観測された導電性高分子のスペクトルナローイングのしきい値励起光強度の低下が観測された。さらに、ナローイングの他に、スペクトルに微細な構造を有するレーザー発振が観測された。このレーザー発振波長はオパールを構成するSiO_2球の直径に依存し、また、溶媒の屈折率によっても変化することから、人工オパールの周期構造によるフィードバックに起因するものと考えられる。また、オパールに光重合性の高分子を導入し光重合を行った後、SiO_2を除去して得られる高分子レプリカを用いた場合にも、SiO_2に浸透させた場合と同様のレーザー発振が観測された。さらに、厚さ数μmの薄膜人工オパールの作製にも成功し、その中に導電性高分子を浸透させた系においてもレーザー発振が確認された。
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