研究分担者 |
西田 耕一 松尾建設(株), 技術研究所, 研究員
島岡 隆行 福岡大学, 工学部, 助教授 (80202109)
大嶺 聖 九州大学, 工学部, 助手 (60248474)
蒋 宇静 九州大学, 工学部, 助教授 (50253498)
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研究概要 |
地盤工学から見たプラスチック廃棄物の有効利用の一方法として,プラスチック片を軟弱地盤の浅層部などに混入してセメント安定処理することによって地盤の安定やトラフィカビリティーの改善を図ることが挙げられる.その効果を明らかにするためには,プラスチック片を混合した安定処理土の変形・強度特性を把握する必要がある.そのため,本研究は,このような立場からプラスチック廃棄物を軟弱地盤に混合した安定処理地盤の改良効果の評価およびその実用化を目指すものである.得られた結果はは以下の通りである. まず,中型三軸用変形係数測定装置を用いてプラスチック片混合処理土の変形係数に及ぼす拘束圧の影響を調べるとともに、三軸圧縮応力条件下で混合処理土の力学特性に大きな改善効果が現れることを明らかにした.また,曲げ強度試験の結果から,プラスチック片混合による引張り強度の改善効果が確かめられた.さらに,表層改良地盤においては,曲げ引張応力による破壊が想定されるために、支持力改善効果を確認するための模型載荷実験を行い,数値解析によりその定量的な評価を行った.その結果,表層改良処理地盤にプラスチック片を混合することで脆性的な破壊が抑制され,降伏応力の増加が認められた.また,たわみが抑制され,過大な沈下を防ぐことができること,曲げ強度が増加し,引張破壊に対してより強い地盤へ改良できることを明らかにした.
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