研究分担者 |
石川 元康 日本大学短期大学部, 講師 (40279766)
黒木 二三夫 日本大学短期大学部, 講師 (60102430)
井上 文雄 日本大学短期大学部, 教授 (60147684)
重松 孝昌 大阪市立大学, 工学部, 助手 (80206086)
青木 伸一 豊橋技術科学大学, 建設工学系, 助教授 (60159283)
畑中 勝守 日本大学短期大学部, 専任講師 (10259129)
山中 康資 日本大学短期大学部, 専任講師 (40259130)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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研究概要 |
波・流れ共存場における垂下型汚濁防止膜の係留索に作用する張力,流れによる膜の変形,膜構造物周流向・流速を現地観測し,汚濁防止膜の設計に必要な諸定数の検証を行った.また,併せて膜構造物係留のための各種アンカーの把駐力について現場試験を行い,膜構造物の係留に適したアンカーの構造・型式について検討を行った.それらの結果,以下の結論が得られた. 1.暴浪時の波・流れ共存場の係留索張力と流速の現地観測に基づけば,膜構造物が受ける流体力である係留索張力のうち,流れによる静的張力はある流速まで流速の定数倍で示され,波による変動張力は流れの流速の影響を受けることを確認した. 2.流れによる膜構造物の変形特性については,不透過型の場合,流速が0.5m/s程度で膜下端が水面まで吹かれ上がるが,透過型膜構造物の場合,流速が0.3m/s程度まで吹かれ上がりはほとんど認められず,流速が0.8m/s以上になると膜下端が水面まで吹かれ上がることなく,膜高さの15%程度で漸近することを確認した. 3.流れに対する不透過型膜構造物の抗力係数は,流速の増加に伴い減少し,一定値に漸近する傾向を示すことを現地観測により確認し,膜の安定性が問題となる激しい流れと波の共存する場合には,波と流れに対する抗力係数を同じ(1.0程度)と仮定することが可能であることが確認された. 3.シルト地盤でのコンクリートブロックアンカーとサクションアンカーの把駐力の現場試験を行った結果,底面や内部のサクション力が重要な役割を示すことが確認された. 4.係留アンカーが転倒しないような構造として,係留索の接続位置をアンカー側面部に設置することや,アンカー高を低くして底面積を増大させた転倒モーメント軽減型の構造形式が考えられ,その有効性を吟味した.
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