研究課題/領域番号 |
09555166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
今泉 繁良 宇都宮大学, 工学研究科, 助教授 (20023335)
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研究分担者 |
土居 洋一 住友建設(株), 土木本部, 課長
坪井 正行 東洋ゴム工業(株), R&P技術本部, 課長
横山 幸満 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20174881)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 廃棄物処分場 / 遮水工 / ジオメンブレン / 模型実験 / 遠心実験 / 設計 / 熱応力 / 固定工 / 設計法 / 摩擦特性 / 基盤沈下 |
研究概要 |
廃棄物の圧縮に伴い遮水シートや保護用不織布に発生する引込み張力を評価するために遠心模型実験を実施し、HDPEシートが不織布上にあり廃棄物層に接する場合、計測された引き込み力はKoerner法による計算値に比べ幾分大きいこと、遮水シート上面にも不織布がある場合、計算張力はゼロであるが実験では張力が発生することを示した。 端部が固定された遮水シートは、温度低下に伴い熱応力が発生することを模型実験的に明らかにした。そして、遮水シートが廃棄物等の荷重による摩擦力で拘束されている場合には、シートの抜け出しも同時に生じていることを示し、今泉の引き抜き弾性モデルと弾性係数の温度依存性を取り入れた熱応力評価式を導き、その妥当性を示した。 遮水シートが基盤の局所沈下に追従するために伸び変形をする状況を大型落とし戸実験によって検証し、発生するひずみが釣り鐘状分布となること、トラフモデルで評価する最大ひずみは実験値よりかなり小さいことを明らかにした。同時に、遮水シートの上下面に不織布を敷設することは、発生するひずみの分散効果を高め、最大ひずみを減少させることを明らかにした。 正方形断面の大きさと断面形状を変化させた模型コンクリート固定工を作成し、その引き抜き抵抗を計測した。そして、固定工の破壊メカニズムは、1.シートとコンクリートの付着力不足によるシート自体の抜け出し、2.コンクリートの溝からの抜け出し、3.溝の背面壁の土の破壊、の3つに分類できることを明らかにした。特に、保護用不織布をシート上面に敷く場合には、固定工部においてシートがコンクリートと一体化するような処置が必要であることを示した。 シートと土の摩擦係数は、土の種類や含水比・密度等の状態に依存するので、現場で簡単に摩擦特性を計測できる装置を開発し、地盤を水浸した場合、表面が滑らかな遮水シートでは通常状態に比べて摩擦力の低下が10%以内であるが、表面が粗いシートでは30%近く摩擦力が低下することを明らかにした。
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