研究分担者 |
森迫 清貴 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90127168)
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
上谷 宏二 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40026349)
大崎 純 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40176855)
坂田 弘安 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (80205749)
内田 保博 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (80168707)
|
配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
|
研究概要 |
兵庫県南部地震の災害は我々建築構造の研究者に大きな衝撃を与えた.最も被害の集中した地域に生じた地震動の大きさは,当時の建築基準法で考えられている大きさの1.5倍と言われている.わが国では,現行の基準においても,建築構造物に与えている強度はその構造物が弾性的に応答する場合に生じる強さの1/4から1/2にしかない.強度を超える地震入力は構造物の塑性変形能力によって抵抗されるしかし,実際の設計の段階では,簡単な計算が行われているだけで,真に大きな地震入力が建築構造物に作用した場合の挙動を捉えてはいない.この研究活動は,表題の示すとおり,過大入力を受ける建築構造物の動的崩壊過程を解明する方法の確立と設計への応用法の開発にある. 本研究は平成9年度から11年度まで3年に渡り行われた.京都大学に共同利用のワークステーションを置き,インターネットを介して,同一の地震動データ,構造物について各研究者による方法で解析を行い,その結果を公開共有して検討を行ってきた.また,入出力データおよびソフトウェアの相互利用を行い,頻繁な討論の実施によって総合的な成果を得ることを目指してきた.解析法の整備についても十分な意見交換を行った. 平成9,10年度には,各研究者の担当分野において過大入力を受ける構造物の崩壊過程の解明に取り組んできた. 最終年度には,平成9,10年度の成果を踏まえて崩壊挙動を背景とした終局耐震性能評価法の構築と構造設計への提言を行い,成果を公表することを目標とした.しかし,この提言を行うには,各担当研究者の設計に対するフィロソフィー・捉え方など様々なことを総合しなければならず,また,平成9,10年度に行ってきたような各研究者の担当分野における過大入力を受ける構造物の崩壊過程の解明も十分でないことが明らかになった.結局,最終年度にも,過大入力を受ける構造物の崩壊過程の解明に関連した研究を継続して行うこととなった.
|