研究課題/領域番号 |
09555204
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小池 淳一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10261588)
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研究分担者 |
佐治 他三郎 富士電波工業(株), 研究開発部, 研究開発部長(研究職
田島 俊造 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (40136130)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | マイクロ波焼成 / Al2O3 / Si3N4 / 遠心成形 / アルミナ / 強度 / 機械的性質 |
研究概要 |
Al_2O_3ならびにSi_3N_4の成形体をマイクロ波焼成し、焼成体の特性を調べ、マイクロ波焼成をセラミックスの焼成法として利用する場合の利点ならびに問題点を評価した。得られた主な結果を以下に示す。Al_2O_3、Si_3N_4ともにマイクロ波による焼成体は従来法による焼成体に比べて、相対密度の高い材料が得られた。また、マイクロ波焼成によって焼成開始温度が約50℃低温化され、焼成速度も速くなることが明らかになった。マイクロ波のもとでは、拡散の活性化エネルギーが約40%減少することから、焼成温度の低温下と焼成の高速化はマイクロ波による拡散の促進によると考えられる。 また、焼成体密度は成形体密度とは直接関係がないことが判明した。これは、従来の焼成法から予想される結果とは異なる。走査電子顕微鏡観察の結果、Al_2O_3とSi_3N_4の両焼成体において直径2ミクロン以下の空孔は観察されないことから、マイクロ波焼成によって2ミクロン以下の空孔は消滅することが見出された。従って、最終的な焼成体の密度を決定するものは、成形体の密度ではなく、2ミクロン以上の空孔の量であるといえる。2ミクロン以下の微細空孔が消滅する理由としては、マイクロ波下においては、表面エネルギーが増加するため、空孔の表面積/体積比が大きい微細空孔は消滅すると考えられる。マイクロ波焼成によってさらに密度ならびに機械的特性を向上するには、成形段階における2ミクロン以上の空孔をいかに減少するかが今後の課題である。
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