配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
研究概要 |
本研究では,エキシマレーザ(波長308nmもしくは248nm)を用いて,これを紫外線光源として新しい方式の光造形技術を開発する。具体的には,従来の光造形では,連続発振のArイオンレーザ(351と364nm)やHe-Cdレーザ(325nm)等の1本の細いレーザビーム(直径約0.2mm)を光源として用い一筆書き描画を行っていたが,これをパルス発振であるが,大出力で太いレーザビーム(10mm×20mm)を用いる方式に改め,造形物の製作時間を飛躍的に短縮する。このため,大出力で太いレーザビームの有効活用技術やパルスレーザビームの新しい利用技術を研究開発する。さらに,安価な光造形装置を開発するための要素部品について検討する。 既設のエキシマレーザ装置にビームホモジナイザーやレンズ,ミラーで構成される均一ビーム照射光学系を試作して取りつけ,ビーム強度の均一化および効率的な利用方法について検討し,エキシマレーザによる光造形法が従来のレーザを利用する方法に比べ有利なことを確認した。さらに,コンピューター制御のZ軸テーブルを導入し,マスクで切り出されたレーザビームを光硬化樹脂上に照射することにより,3次元造形物の製作を実証した。 また,将来必要とされる安価な光造形装置を開発するため,XeClエキシマランプ(波長308nm)と紫外線用光ファイバー・対物レンズおよびX-Yプロッターを組み合わせた方式の光造形装置について、原理実証装置を試作し,造形試験を行った。さらに,同じエキシマランプにN2ガスを封入することにより,N2レーザの発振を試み,これを使った光造形の可能性について検討した。その結果,XeClエキシマランプによる光造形は,紫外線出力をファイバーに導光した場合,伝送効率が予想以上に悪く,紫外線硬化樹脂を硬化するまでに至らなかったが、N2レーザでは,十分な伝送出力が得られ,これを用いて簡単な光造形を行うことができた。
|