研究課題/領域番号 |
09555241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
樋口 亜紺 成蹊大学, 工学部, 教授 (30189766)
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研究分担者 |
佐藤 哲男 旭化成工業, BMM開発研究所, 室長
佐藤 裕 旭化成工業, BMM開発研究所, 所長
真鍋 征一 福岡女子大学, 人間環境学部, 教授 (50265013)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | DNA / ウイルス / 膜 / クロマチン / ウイルス除去 / 多孔膜 |
研究概要 |
ウイルス並びにDNAのバイオ医薬品からの膜分離・精製を基礎的に検討した。本研究により以下のことが研究成果として得ることができた。 1.DNAと蛋白質複合体形成に伴う変形能と膜透過能の変化を検討した。DNA単独では、多孔膜をす抜けて拡散するが、DNAが複合体を形成するとほぼ100%多孔膜により排除されることが明らかとなった。また、膜内部でのDNA複合体の観察を干渉顕微鏡を適用して明らかにした。さらに、2.モデルバイオ製剤中に残留するDNAの膜透過流量に与える影響を検討した。特に、ガンマグロブリンをモデルバイオ製剤として用い、様々な濃度のガンマグロブリン水溶液の膜透過特性を検討した所、不純物として混入しているDNAが透過流量の低下に著しい影響を与えていることを初めて明らかとした。3.蛋白質膜透過流量を向上させるために、塩をバイオドラッグ中に添加して、DNAと蛋白質との静電相互作用を遮蔽することにより、DNAを蛋白質から解離させて蛋白質透過流量の向上を可能とすることができた。4.蛋白質とDNAの凝集体をDNA切断酵素を用いてバイオドラッグを処理することにより蛋白質透過流量の向上を可能とすることができた。以上のバイオドラッグ中の蛋白質のコンフォメーションを動的光散乱測定により定量した。さらに、5.各種DNAとヒストンとの複合体(クロマチン)の排除率をウイルス除去用中空糸膜透過評価装置を用いて測定して、共存タンパク質のDNA排除性に与える影響を明らかとした。また、膜内部でのDNA/ヒストン複合体の観察を干渉顕微鏡を適用して定量した。6.DNAの変形能を利用して、各分子量のDNA分子の拡散性の違いを利用してDNA分子の分離・精製を行なうための膜分離装置を試作し、性能を評価した所、DNAの分子量の差により膜透過性が顕著に異なることを明らかとした。
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