研究課題/領域番号 |
09555251
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯島 信司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00168056)
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研究分担者 |
穴沢 秀治 協和発酵工業(株), 東京研究所, 主任研究員
上平 正道 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40202022)
ANAZAWA H. Investigator, Tokyo Research Institute, Kyowa Hakkou.Co.
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | ウズラ / ニワトリ / 胚 / 遺伝子導入 / オボアルブミン / トランスジェニック鳥類 / 孵化 |
研究概要 |
本年度は、遺伝子導入ニワトリ作製のための遺伝子導入法の最適化を試みた。放卵直後の胚盤葉より調製した胚細胞に遺伝子を導入し、他の胚盤葉期胚に注入してキメラを作る胚盤葉キメラ法を検討したが、注入胚細胞のキメラ胚における寄与が少なく実用的でないことがわかった。次に我々の開発したリポソーム法を用いて直接遺伝子を胚に導入することを試みた。孵卵48時間後に胚の血中に心臓からリポソームを注入したところ、2日後の胚の生存率は80%と高く、遺伝子導入効率も高いことが確認できた。この際の遺伝子発現が注入部位である心臓に限られていたため、この点の改善を行った。そこで血中におけるDNAとリポソーム複合体を安定させるためにDNA結合タンパク質プロタミンに疎水基を導入し、このプロタミンを介してDNAとリポソームが強く結合するようにした。この改良型リポソームを用いた所、心臓以外の内臓にも遺伝子発現領域が広がる傾向が認められた。これらにより生殖系列への遺伝子導入法の基礎技術ができたと考えられる。 一方、卵管特異的に外来遺伝子を発現させるためのベクターを構築した。ニワトリ胚繊維芽細胞より、λ-ファージを用いてゲノムライブラリーを作製した。約10万個のファージの中からオボアルブミン遺伝子のプロモーター領域をクローニングした。さらに卵管特異的に遺伝子を発現するのに必要な領域約4kbの下流に、ヒトインスリン遺伝子をつないだ発現ベクターを作製した。オボアルブミンの卵管での遺伝子発現はきわめて強いので、このベクターによるヒトインスリンの卵白への効率的生産が期待できる。
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