研究課題/領域番号 |
09555283
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
杉山 弘 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50183843)
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研究分担者 |
斎藤 博満 協和発酵, 富士工場, 主査
斉藤 博満 協和発酵, 富士工場, 主査
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1998年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 抗がん剤 / ヘテロダイマー / デュオカルマイシン / デイスタマイシン / 塩基配列 / 分子認識 / DNAアルキル化 / 配列特異性 / 遺伝子治療 / 協同性 |
研究概要 |
我々が見い出した抗生物質デュオカルマイシンがディスタマイシンなどの他種分子とヘテロダイマーを形成による協同的なDNAの配列認識の分子機構を明らかにし、その成果を基礎に、DNAを特定位置で切断できる協同的分子認識能を持つ新しいタイプのアルキル化剤の分子設計を行った。さらに、それらのDNAアルキル化能力と生物活性を評価し、適宜改良を加えることにより、実際に実用に耐え得る高度な配列特異性をもつ遺伝子治療用の医薬品を開発を目指した。 1) 協同的DNAアルキル化反応の分子レベルでの解析・我々が、見い出したデュオカルマイシンのヘテロダイマーを形成による協同的にDNAの分子認識によるアルキル化についてその分子機構を詳細に解析した。750MHz1H NMRを用いて、ヘテロダイマーの構造をディスタンスジオメトリー法により解明した。 3) コンピューターグラフィックスシステムを用いてこれらの相互作用を視覚化し、既存のDNA切断分子の巧妙な協同的分子認識について詳しく評価し、アルキル化に最適なリンカーの開発を行った。全自動シーケンサーを利用してDNA切断の解析を効率よくまた迅速に行う手法を確立した。 2) 新しいDNA切断分子の分子設計・上記の検討で得られた知見に基づき、高いDNA塩基配列認識能もつ協同的分子認識能を持つ新しいタイプの分子対の設計を行い化学合成した。具体的にはDuocarmycin B2のNaOMeによる加水分解により得られるDuo AのA環生成物にメチルイミダゾール、メチルピロールペプチドのDNA結合性認識ユニットを共有結合させた種々の化合物を合成し、その反応性について検討した。その結果400塩基対の2本鎖DNAを1ヶ所で切断する分子の合成に成功した。
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