研究課題/領域番号 |
09555287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宍戸 昌彦 岡山大, 工学部, 教授 (60026268)
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研究分担者 |
渡辺 英彦 渡辺化学工業(株), 代表取締役研究開発部
芳坂 貴弘 岡山大学, 工学部, 助手 (30263619)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 非天然アミノ酸 / ペプチド核酸 / アンチセンス / DNA / OPNA / ナフトキノニルアラニン / 実用合成 / 蛍光 / 電子移動 / ペプチド / 蛋白質 |
研究概要 |
本研究は蛍光発色基、光・電子機能基、核酸塩基などの機能側鎖を持つ種々の非天然アミノ酸の合成法を最適化し、実用的な合成法と精製法を確立することを目的とする。合成した種々の非天然アミノ酸をペプチドや蛋白質に導入し、その導入可能性や機能および用途開発を検討する。 本年度は核酸塩基を側鎖に持つ非天然δ-アミノ酸を合成した。L-ホモセリンを出発原料とし、8段階の反応を経てH2N-CH(一CH2-CH2-Base)一CH2-0-CH2-COOH(Base=アデニン、チミン、シトシン、グアニン、ウラシル)を合成した。これらのδ-アミノ酸を固相合成法により縮合し、核酸塩基を側鎖に持つペプチドも作製した。特にアデニンを側鎖に持つ12量体ペプチドについて相補的なDNA(Tl2)との相互作用を水溶液中で調べたところ、安定な二重鎖を形成することが確認された。一方、一ヶ所だけが相補的でないDNA(T5CT6)とは不安定な二重鎖しか形成せず、1塩基の違いも明確に認識する新しいアンチセンス医薬として有望であることが明らかになった。 一方、新しい電子受容性非天然アミノ酸として、3-メチルナフトキノニルアラニンの合成を試みた。その結果、N-アセチル誘導体までの合成には成功したが、アセチル基を脱離するとすぐに遊離のアミノ基と反応してしまう事が分かった。そこでこのアミノ酸の原料である3-メチルナフチルアラニンのままペプチドに導入し、ペプチド合成の後で酸化すると、目的の3-メチルナフトキノニルアラニンを導入できることがわかった。 以上のように、本年度は新しい核酸塩基導入アミノ酸およびナフトキノニル基をもつアミノ酸の合成とペプチドの導入に成功した。
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