研究分担者 |
猿渡 農武也 内外エンジニアリング(株), 技術開発部, 主任研究員
木原 康孝 島根大学, 生物資源学部, 講師 (30204960)
大槻 恭一 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (80183763)
三浦 健志 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (60127587)
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研究概要 |
本研究の目的は,圃場レベルと地区レベルで,潅水の動機と原因となる気象と蒸発散量,及び使用水量を調査測定し,畑地潅漑地区における用水利用実態と計画値との乖離の原因を究明し,畑地用水計画の体系を検討することにある。 地区レベルの調査は,東伯農業水利事業実施地区での1993年からの用水使用量のデータから,時間当たり,日当たりの使用水量をファームポンド毎に整理解析した。その結果,夏季の連続干天に使用水量が増大すること,時間使用量においてもピーク値は計画値相当量を示し,また時間使用量は朝夕にピークを持つふた山型を示していることが分かった。 圃場レベルの調査として,鳥取県大栄町の施設畑や露地畑,鳥取大学乾燥地研究センター内の砂丘畑で微気象,土壌水分動態,潅水量等の測定を実施した。土壌水分量と作物の生育状況により,地表面での放射・熱収支,蒸発散がどのように変化するか整理解析した。また水田においても微気象の測定を実施し,ペンマン蒸発散位と蒸発散量の関係等について検討した。 圃場で得られたデータをもとに土壌水分動態のシミュレーションを行った。畑地潅漑管理支援のための土壌水分シミュレーションソフトの開発にも着手した。さらには,アメダス気象データCD及び気象庁測定関連気象資料を入手して,ペンマン式により蒸発散位を計算しその分布図描いた。上記の調査観測やシミュレーション結果を踏まえて,計画と実態の乖離の原因を探りながら,畑地用水計画およびそのあり方について検討を行った。 これらの成果の一部は公表済みだが,逐次論文として発表していく予定である。
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