配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
研究概要 |
共焦点レーザー顕微鏡システムを用いて蛍光像の観察をするときに核の局在部位は極めて重要な情報である.多重染色に適用可能なDNA特異的な色素について近年ゲル電気泳動のために開発された色素に着目してスクリーニングし,緑の蛍光色素としてはSYBR Green I,SYTOX Green,Pico Greenが,赤の蛍光色素としてはYO-PRO-3が,ファーレッドの蛍光色素としてはTO-PRO-3が優れていることを見出した.この核染色法は複雑な腺と導管の構造を有する唾液腺における水チャネルのアクアポリン5(AQP5)の分布局在を共焦点スライス像から再構成したり,培養上皮細胞での細胞膜輸送体やチャネル分子の極性を持った分布を観察するうえで,きわめて有効であった.ミクロインジェクション法は糖輸送体遺伝子の培養細胞の導入にリポフェクション法と併行して用いた.このようなトランジェントな発現系で糖輸送体GLUT4を培養細胞で発現させ,その局在を観察した.細胞は固定後,蛍光抗体染色や上記の核染色を用いた標本を共焦点顕微鏡等で観察した.またグリーンフルオレッセントプロテイン-GLUT4を用いて,生きている細胞での動態の観察もおこなった.ミクロインジェクション法をはじめとする方法で,少数の細胞で目的の遺伝子を発現させ,それについて共焦点顕微鏡法を用いて三次元的に詳細に解析する方法は,目的とする遺伝子産物の局在観察のためにきわめて有効であった.
|