研究課題/領域番号 |
09557007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 厚司 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30243934)
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研究分担者 |
岡 孝和 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (60291514)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | 窒素酸化物 / マイクロダイアリシス / 遺伝子酸化損傷 / 脳虚血 / アポトーシス / ヘムオキシゲナーゼ1 / 活性酸素 / 遺伝子の酸化損傷 / 酸化ストレス / 神経細胞死 / 心停止モデル / DNA損傷 / HPLC / 生体内窒素酸化物 / 脳・腸・肝・免疫系連関 / 腸管由来エンドトキシン / Bacterial translocation / ストレス / クッパー細胞 / 腸内細菌 |
研究概要 |
本研究では、「環境ストレス時の生体内窒素酸化物の産生源の同定」を目指した。その結果、初期の目的を達成すると同時に窒素酸化物と正の相関を示す遺伝子の酸化的損傷評価法を発明するに至った。その要点まとめると以下のようになる。 (1)生体内で産生・遊離されるNOx及び80HdGを合理的に且つ簡便に測定できるシステムを確立する事が出来た。 (2)生体内で遊離される窒素酸化物は、尿>>血漿=回腸>肝臓>脳の順であった。 (3)ラットやマウスを使ったLPS投与実験では、血漿NOxは、LPS投与2時間以降に有意に増加し、翌日も高値が持続した。IL-1 KOやHO-1抑制モデルでは、NOxの誘導が抑制された。 (4)ラットやマウスを使った脳虚血実験では、海馬領域のNOxや8OHdGの発現量は、遅延性の細胞死の発現時期と一致して上昇した。 (5)ヒトの脳血管外傷時に起こる髄液中のサイトカイン、NOx、8OHdG濃度上昇はCOX抑制剤投与で減弱し、予後が改善した。 (6)尿中のNOx濃度と8OHdG濃度には正の相関が見られ、どちらも細胞や生体の総合的な酸化ストレス指標として大変有用であると考えられた。 (7)生体内窒素酸化物濃度が、(i)NOSに依存したNOの総遊離量を反映するばかりでなく、(ii)NO は生体内で産生される活性酸素種の受取手となり最終的にNO3となって尿などから体外に排泄され、(iii)遺伝子の酸化損傷の指標とも相関すること、等がわかり、(iv)活性酸素による細胞障害や遺伝子損傷の有力な指標となり得るものと推測された。 (8)本研究過程で開発された、8OHdG/dG同時測定システムを使って、種々の人工及び天然化学物質の遺伝子変異源性の毒性評価などにも応用できる事がわかった。
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