研究課題/領域番号 |
09557018
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
吉田 利通 三重大学, 医学部, 教授 (80166959)
|
研究分担者 |
外山 宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (90247643)
松村 要 三重大学, 医学部, 助教授 (70126994)
坂倉 照よ (坂倉 照好 / 坂倉 照〓) 三重大学, 名誉教授 (80073120)
吉田 恭子 (今中 恭子) 三重大学, 医学部, 講師 (00242967)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | テネイシンC / モノクローナル抗体 / 乳癌 / 間質 / イメージング / 細胞外マトリックス / がん / テネイシン / フィブロネクチン |
研究概要 |
癌間質と胎児期の間質に見られるいわゆる「癌胎児」細胞外マトリックス(ECM)分子として、テネイシン-C(TN)や細胞性フィブロネクチン(FN)が知られている。これらの分子は、癌細胞自体とこの微小環境下にある間葉系細胞によって産生され、癌組織には正常組織に比し多量に沈着している。また、これらの分子には選択的スプライシングによって作られるそれぞれ数種のアイソフォームが存在し、これらは、正常組織では極めて少なく、癌組織に選択的発現している。本研究では、癌間質の特殊性をさらに明らかとし、癌間質特異抗体を開発し、癌の診断、治療に利用する方法について研究した。1)既知のECM糖蛋白ならびにプロテオグリカン分子の癌間質における発現を癌間質特異性から検討した。2)ヒト癌組織から抽出されたECM糖蛋白分画を抗原として、癌間質特異抗体を作成し、未知の癌間質特異抗原を試みた。3)本研究で開発された抗体を蛍光色素でラベルし、実験動物に注入し病変部に集積することを明らかとし、RIイメージングの可能性を示した。1)ではさまざまな癌におけるECM蛋白の発現を検討し、癌細胞自身が作り出すTNCや細胞性FNが癌組織に特異な分子であることを明らかとすることができた。2)では癌組織のECM蛋白の抽出画分を抗原としてモノクローナル抗体作製を行い、癌組織に存在する抗原を明らかとした。3)については、TNCに対するモノクローナル抗体を中心に検討し、TNC遺伝子欠失マウスを免疫することで、交差性が広く親和性の高い抗体を作製し得た。これらの抗体は乳癌組織に強い集積性を示し、イメージングに利用できる可能性が明らかとなった。さらに、1)からの成果として、TNCのスプライスバリアントが癌組織に特異であることが判明し、この部位のモノクローナル抗体を作製した。この抗体は正常組織では陰性であり、癌組織のみを染色した。
|