研究課題/領域番号 |
09557027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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研究分担者 |
吉仲 由之 大塚製薬株式会社, 微生物研究所, 部長 (30024657)
駒田 洋 鈴鹿医療技術大学, 一般教養部, 助教授 (10144247)
西尾 真智子 三重大学, 医学部, 助手 (70156040)
河野 光雄 三重大学, 医学部, 講師 (00234097)
鶴留 雅人 三重大学, 医学部, 助教授 (50159042)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1997年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | HIV / パラミクソウイルス / FRP-1 / CD98 / protein kinase / インテグリン |
研究概要 |
ヒトFRP-1発現L929細胞を用いて、新たに9種類の抗ヒトFRP-1抗体を作製し、これらの抗体のウイルス(paramyxovirus,HIV)に対する細胞融合制御活性を解析した。多核巨細胞を刺激する抗体(activating antibody)とその作用を抑制しうる抗体(inhibiting antibody)が存在することが明らかになった。又破骨細胞形成にも抑制的な抗体と促進的な抗体があることが分かり、その分子基盤を解析した。FRP-1媒介性多核巨細胞形成の細胞内情報伝達の機構を解明した。HIV-env蛋白発現細胞に抗FRP-1抗体を処理しすることにより、多核巨細胞が誘導される系、即ちHIV媒介性細胞融合の系ではprotein tyrosine kinaseが関与し、p130の蛋白が新たにリン酸化されることが分かった。抗FRP-1抗体によるHIVによる多核巨細胞に対するpositiveなsignalsとnegativeなsignalsの細胞内情報伝達における共通経路と独自経路を明らかにした。血液単球に抗FRP-1抗体を作用させると、c-srcが特異的に誘導されてくることが明らかになり、またinhibiting antibodyはこのc-src誘導を阻害することが明らか担った。FRP-1・heavy chain遺伝子をノックアウトしたES細胞を樹立したので、これを用いてFRP-1・eavy chainノックアウトマウスを作製する予定である。FRP-1のlight chainのクローニングに成功した。FRP-1系を中心に新たな抗ウイルス物質の候補が幾つか見い出された。これらの物質は、従来の抗ウイルス物質の作用機序とは全く異なる機序が期待されるので、今後は実用化にむけて研究を進めて行く予定である。
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