研究課題/領域番号 |
09557046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
珠玖 洋 三重大学, 医学部, 教授 (80154194)
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研究分担者 |
砂本 順三 京都大学, 大学院, 教授 (80037811)
中村 秀男 三菱東京製薬株式会社, 横浜研究所, 主任研究員
池田 裕明 三重大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 疎水化多糖類 / プルラン / CTL / 癌抗原 / HER2 / アジュバント / 腫瘍拒絶抗原 / 抗原ペプチド |
研究概要 |
疎水化多糖類マンナンまたはプルランとHER2(147HER2;N末より147個のアミノ酸から成り立つ)組み替え蛋白との複合体(CHM-HER2またはCHP-HER2複合体)にてBALB/cマウスを免疫することにより、同系HER2発現腫瘍に特異的なキラー細胞が誘導された。キラー細胞は抗体を用いた検討により、CD3陽性、CD8陽性、K^d拘束性のCTLであり、組み替え蛋白147HER2内に含まれるHER2p63を認識していた。 CHP-HER2を組み込んだ樹状細胞が細胞内処理を経てHER2p63ペプチドをMHCクラスI分子により提示することを明らかにするべく、ヒトHER2p63特異的HLA-A2402拘束性CTL、クローン細胞を用いて検討を進めた。これはマウスMHCクラスIのK^dおよびヒトHLA-A2402が似通ったペプチド結合性モチーフを有しており、また事実、すでに我々がHER2p63はHLA-A2402を有したヒトにおいても特異的CTLを誘導することを明らかにしたことによる。HLA-A2402を有する樹状細胞はCHP-HER2処理によりHER2p63特異的CTLクローンを特異的に刺激し、サイトカインの放出を誘導した。これらの実験結果は、疎水化多糖類CHPとの複合体とすることにより、大腸菌で作製された組み替え147HER2蛋白分子を取り組んだ抗原提示細胞が蛋白内に含まれているMHCクラスI結合性ペプチドを提示することを示している。HER2陽性同系腫瘍接種10日後より、CHP-HER2で前処置された同系樹状細胞によるワクチンを1週間間隔で繰り返したところ腫瘍は完全に消失した。
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