研究課題/領域番号 |
09557063
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
早坂 清 山形大学, 医学部, 教授 (20142961)
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研究分担者 |
池田 博行 山形大学, 医学部, 助手 (80261709)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 遺伝性ニューロパチー / シャルコーマリーツース病 / ミエリン / 遺伝子診断 / シャルコ-マリ-ツース病 / Charcot-Marie-Tooth病 / Charcot-Marie-Tooth病1型 / PeripheralMyelin Protein 22 / P0蛋白 / Connexin32 |
研究概要 |
Charcot-Marie-Tooth病は2500人に一人と最も頻度が高い遺伝性ニューロパチーである。欧米の報告では、1型の8割の症例に染色体17p11.2-p12の遺伝子重複が検出され、重複の認められない症例ではPeripheral Myelin Protein22(PMP22)、Po蛋白、Connexin32(Cx32)の遺伝子変異が確認されている。遺伝子重複の検出が遺伝子診断の第一歩であり、遺伝子重複の反復配列位置するプローブを利用してサザンブロットハイブリダイゼーションを行い、放射活性をイメージアナライザーで計測するという簡便で確実な診断法を確立した。 次に、CMT1Aの遺伝子重複の認められない症例に対し、PMP22、Po蛋白、Cx32の遺伝子変異についてスクリーニングするSingle Strand Conformational Polymorphism(SSCP)法を確立した。国内各地から依頼のあったCMT病関連疾患128家系を解析した。結果は染色体17p11.2-p12の遺伝子重複25家系、17p11.2-p12の遺伝子欠失6家系、PMP22遺伝子変異2家系、Po蛋白遺伝子変異4家計、Cx32遺伝子変異9家系を検出した。遺伝子重複は欧米と異なり、本邦では約20%の症例にしか検出されなかった。 また、検出されたPMP22、Po蛋白、Cx32の遺伝子変異の殆どは未報告の遺伝子変異であった。更に、原因の同定出来ない症例に対しては、新たな病因候補遺伝子としてミエリン会合性糖蛋白質の遺伝子変異の有無について検索したが、変異は確認されなかった。この遺伝子は遺伝性ニューロパチーの病因となりうる可能性は低いと思われた。 日本人では遺伝子重複の症例は少なく、民族の特異性の伺われ、また、病因遺伝子が同定されない症例が多く、新たな病因遺伝子の解明が求められる。
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