研究課題/領域番号 |
09557066
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
白土 博樹 北海道大学, 医学部, 助教授 (20187537)
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研究分担者 |
国枝 達也 三菱電気(株), 通信機器製作所, 主事 (研究職)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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キーワード | パターン認識 / 放射線治療 / 定位放射線照射 / 腫瘍追跡 / 動物体追跡 / X線 / 癌治療 |
研究概要 |
放射線治療において、体内で呼吸性移動などで動く腫瘍を高精度で治療することは、いままで極めて困難であった。今回我々は体内深部の動く腫瘍の位置をリアルタイムに把握しながら、放射線照射を行う装置を開発した。リニアックX線装置室に特別に設置した2台のX線透視装置にて腫瘍内に刺入した2mmの金マーカーの位置を、パターン認識技術を用いて、一秒間に30回の速度で認識させる。金マーカーの形状はあらかじめコンピューターに覚えさせておき、X線画像中のこのマーカーの位置を自動認識させる。治療計画時にあらかじめ金マーカーと腫瘍の位置関係を求めておき、計画された部位に金マーカーが来た瞬間、0.03秒後に治療用X線を発射する。金マーカーの速度は秒速40mmまで、位置の把握が(1mmでマーカー位置の把握が可能であった。被曝量の増加は治療線量の1%程度であり、この照射技術の利用で、不必要に照射されていた体積を従来の1/3程度に減少できることが判明した。実際の肝腫瘍2例に対して、金マーカーの刺入と動体追跡照射法を行い、照射精度の向上を確認できた。前立腺癌5例、脊髄近傍の腫瘍2例に用い、照射位置の確認に、同法が有用であることを確認した。実際には、4セットのX線透視装置を用い、放射線治療ビームが360度どの方向から照射される場合にも、透視の死角ができないように工夫した。パターン認識技術とリアルタイムの位置同定を可能とした同法は、新しい位置決め法として放射線治療以外にも応用可能と考えられ、平成10年12月に特許申請を行った。
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