研究課題/領域番号 |
09557076
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
児玉 龍彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90170266)
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研究分担者 |
川邊 良樹 中外製薬(株), 創薬研究所, 研究員
浜窪 隆雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90198797)
川辺 良樹 中外製薬(株), 創薬研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1997年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | SREBP / LDL受容体 / HMG-CoA還元酵素 / プロテアーゼ / カテプシン / ネプリリシン / コレステロール / 脂肪酸代謝 / ER / 転写調節 |
研究概要 |
コレステロール代謝の転写因子による調節機構を明らかにし、新規コレステロール代謝異常治療薬を開発するための研究を行った.コレステロール合成系の酵素や異化に関わるLDL受容体はSREBP転写因子群の調節をうける.SREBPファミリーの中で、細胞での発現レベルの調節できるシステムを用いた検討で、生理的レベルではSREBP2がコレステロール代謝調節に重要なことが明らかになった. SREBP転写因子群はERに前駆体として存在し、コレステロールレベルが低下すると、ER内腔側ループにおいて切断するプロテアーゼにより成熟型が切断され核に移行する.このER内アミノ酸配列をもつ蛍光基質を合成し、ERからプロテアーゼを測定したところ、36k、100k、400k以上の3つの画分にプロテアーゼ活性がみられた.精製を進めた結果プロカテプシンb、ネプリリシンにSREBP2のERループ内配列の切断活性が認められた. これらの転写調節によるコレステロール代謝治療薬の検討では、HMG-CoA還元酵素阻害剤の中でもLDL受容体mRNAの誘導には差異がみられることを発見した.薬物のEC50で標準化してもLDL受容体のmRNA誘導にはHEP-G2細胞で違いがみられ、今後臨床効果との関連の解析を進める予定である.さらに化合物CP28018はLDL受容体mRNAを誘導するが、HMG-CoA還元酵素mRNAは誘導せずSREBPとはことなる新規のLDL受容体誘導機構の存在が推定された. SREBPは最近、脂肪細胞の分化、脂肪酸代謝の調節にも重要と考えられ、SREBP依存および非依存の転写調節経路を介する新規治療薬の開発は今回の研究で示されたリードコンパウンドからさらに有効性の高い薬物の開発へ移行していくと考えられる.
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