研究課題/領域番号 |
09557087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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研究分担者 |
坂田 恒昭 ディナベック研究所, (研究職)室長
長谷川 護 ディナベック研究所, (研究職)所長
卜部 匡司 自治医科大学, 医学部, 助手 (40213516)
久米 晃啓 自治医科大学, 医学部, 講師 (10264293)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1998年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1997年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 遺伝子導入 / 造血幹細胞 / 選択的増幅遺伝子 / G-CSF受容体 / エストロゲン受容体 / 体内増幅 / 体外増幅 / 対外増幅 |
研究概要 |
遺伝子導入造血幹細胞を体内及び体外で選択的に増やすための新規制御遺伝子として、「選択的増幅遺伝子」の実用化開発を進めた。選択的増幅遺伝子としては、G-CSF受容体-エストロゲン受容体融合遺伝子(GCRER遺伝子)を基本構築として、より増殖刺激活性の強い選択的増幅遺伝子を開発するため、G-CSF受容体部分のTyr703をPheに置換した選択的増幅遺伝子[Δ(5-195)Y703F-GCRER]を構築した。分化誘導可能な32D細胞で検討した結果、Δ(5-195)Y703F-GCRER遺伝子を導入した場合、エストロゲン刺激で未分化な状態で増殖を続けることが判明した。即ち、Tyr703変異により分化シグナルが抑制され、選択的増幅遺伝子としてより効率が上がったものと考えられる。さらに実用化という観点から、エストロゲン受容体に変異を加えた選択的増幅遺伝子(GCRTmR遺伝子)を構築した。これはエストロゲンに反応せず、合成エストロゲンである4-ハイドロキシタモキシフェンに反応する受容体(TmR)を利用したものである。この改良型は、内因性エストロゲンに反応しないことから体内法への応用に適していると考えられた。このGCRTmR遺伝子が実際に機能することは、IL-3依存性Ba/F3細胞への導入実験により確認された。また、これらの遺伝子を挿入したレトロウイルスベクターを作製し、マウス骨髄細胞に遺伝子導入し、初代培養造血系細胞でもこのシステムが機能することを確認した。但し、致死量放射線照射マウスの造血系再構築実験では、まだ明確な結論は得られていない。マウス骨髄造血幹細胞の液体培養系での検討では、遺伝子導造血幹細胞/前駆細胞を増幅させるには分化の阻害も必要であることが示唆された。
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