研究課題/領域番号 |
09557088
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥田 俊洋 東京大学, 保健管理センター, 助手 (80177170)
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研究分担者 |
南学 正臣 東京大学, 医学部(病), 助手
梅津 道夫 東京大学, 医学部(病), 助手 (70292935)
深川 雅史 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
堀 雄一 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
野入 英世 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | メサンキラム細胞 / 細胞外マトリックス / 抗thy-1腎炎 / 糸球体腎炎 / クロライドブロッカー / 糸球体上皮細胞 / 補体制御蛋白 / SCRモチーフ / 腎障害 / CD59 / antisense / 内皮細胞障害 / 間質障害 / メサンギウム細胞 / Thy-I腎炎 / 上皮細胞障害 / 細胞外基質 |
研究概要 |
(1)抗thy-1抗体により惹起された腎炎モデルにおいてClチャンネルブロッカー(IAA-97)を投与したところ腎炎の組織学的改善が見られた。この事から腎炎の進展がClチャンネルブロッカーにより制御されうる可能性が想定される。(2)Clチャンネルブロッカー(IAA-97)により培養メサンギウム細胞の細胞外基質産生がmRNAレベルで抑制されることを明らかにした。これは先のClチャンネルブロッカーによる腎炎進展の制御とも関連する観察と考えられる。(3)糸球体上皮細胞に対する特異的な抗体を使用することにより新しい型の糸球体内皮細胞障害の腎炎モデルを作成した。そのモデルの解析から、同モデルが補体依存性に血栓形成、腎不全などを引き起こすことを明らかとし、腎炎の病態における補体の重要性を示した。(4)本モデルの糸球体に発現している補体調節蛋白であるCD59をこれに対する抗体の投与によりブロックしたところ、糸球体の障害が悪化することが明らかとなった。このことから本研究により、CD59の糸球体内皮細胞における生体防御作用が証明されたと言える。(5)尿細管における補体調節蛋白役割を調べる為、腎動脈より補体調節蛋白に対するantisense oligodeoxynucleotideを潅流し、その効果を見た。その結果尿細管における補体調節蛋白の発現の抑制とともに蛋白尿に伴って見られる尿細管間質障害の増悪が見られた。これより、尿蛋白中に含まれる補体成分が尿細管管腔側の細胞膜で活性化され障害を引き起こしていることが明らかとなり、それに対して対して尿細管細胞で産生される補体調節蛋白が防御作用を示していることが証明された。(6)補体の機能を制御する補体結合蛋白に関するスクリーニングを行い、補体結合蛋白に共通するSCRモチーフを持つ新しい補体制御蛋白を発見し、そのクローニングを行った。その機能は未だ明かでないが今後得られた補体蛋白の機能的役割を検討する予定である。
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