研究課題/領域番号 |
09557096
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
猪口 貞樹 東海大学, 医学部, 助教授 (60160008)
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研究分担者 |
安藤 潔 東海大学, 医学部, 講師 (70176014)
島村 和男 東海大学, 医学部, 助教授 (00119679)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | ウイルスベクター / 表皮細胞 / 糖尿病 / インスリン / GFP / レンチウイルスベクター / ウィルスベクター / 遺伝子導入 / 培養皮膚 / 遺伝子治療 / 人工器官 |
研究概要 |
ヒト培養皮膚細胞に生体活性ポリペプチドの遺伝子を導入し、これを移植して人工的内分泌器官を作製するために、導入効率が高く、生体内で長期に機能維持されるような遺伝子導入法開発を試みた。 1.amphotrophicウイルス受容体遺伝子を組み替えたアデノウイルスベクターを作製した。これを各種細胞に感染後、レトロウイルスベクターの感染効率を計測した。受容体遺伝子導入によりK562細胞株では感染率は約1.5倍に増加したが、ヒト培養表皮細胞では有意差が見られなかった。 2.enhanced GFP遺伝子とヒトpreproinsulin遺伝子を、IRSを介して連結し、組み替えレトロウイルスベクターを作製した。ヒト培養表皮細胞にこれを感染後、FACSにてGFP陽性細胞を分離精製したところ、遺伝子導入細胞の純度を10倍程度向上可能であった。in vitroではGFP陽性細胞率及びproinsulin産生量は14日間変化しなかった。精製細胞を線維芽細胞とともに免疫不全マウス皮下に移植したところ、PCRでGFP遺伝子が確認される一方、移植4週間後にはGFPの局在染色性が見られなくなった。LTRを改変したベクター(MSCV)を用い、同様にウイルスを作製して感染及び移植実験を行ったが、従来のレトロウイルスベクターと同様の結果であった。 3.CMVプロモーターの下流にGFPを組替えたレンチウイルスベクターをヒト培養表皮細胞に感染させたところ、約10%がGFP陽性となった。 レトロウイルスベクターを用いてヒト表皮細胞へ遺伝子を導入し、GFPにより遺伝子導入細胞を分離精製する方法は有用であり、導入遺伝子の発現はin vitroでは安定していた。ベクターの感染効率改善および生体内での発現安定化は実現困難であった。レンチウイルスベクターはヒト表皮細胞への遺伝子導入に有望であり、今後継続して検討したい。
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