配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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研究概要 |
1,視野移動式腹腔鏡下手術システムおよび多機能鉗子の開発およびその臨床応用に成功した. 2,視野移動式腹腔鏡下手術システムは,術者が直接腹腔鏡下手術画面を移動,調節出来るロボティック装置である.術者が手術用鉗子に装着したハンドスイッチを用いて,画面の移動,調整を行うことにより,術者の希望する部位への観察像が的確に得られ,かつ,カメラホルダーが腹腔鏡を確実に把持するため,内視鏡画面のぶれがなく手術が安全に施行出来る.一人の術者で手術が施行可能となり,省力化を実現した.本装置の小型化により設置が容易となり,術者の邪魔にならず,遠隔手術の際特に問題となるアームの移動による事故も防止出来る. 3,多機能紺子は,腹腔鏡下手術における吸引・注水・電気メス機能が1本のプローベで施行出来る装置である.頻回の手術用鉗子の入れ替えが不要となるため,手術時間の短縮が得られ,また,紺子の入れ替え操作に起因する腸管損傷,血管損傷などが回避できる.本装置は再利用可能であることが最大の特徴であり,これにより低コスト化を実現した. 4,本研究者らが作成したシミュレーション用3次元ビデオは内視鏡手術教育に極めて有用であった. 5,今後の展望:本研究者らが開発・実用化した視野移動式腹腔鏡下手術システムおよび現在オリンパス光学工業で開発中である遠隔手術用装置を用い,ISDN,インターネット回線通信網を確立することにより「遠隔手術システム」の実用化が可能となる.「遠隔手術システム」を用いて,種々の高度外科手術について,まず学内,次に県内,さらには日本国内,海外とのTelesurgeryを行う.数年後にはDSL(Digital Subscriber Line)を導入し,より高速な画像情報伝達システムを実現する.
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