研究課題/領域番号 |
09557166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
橋本 賢二 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60094166)
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研究分担者 |
平野 達 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 客員教授 (30313951)
山口 万枝 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (40200612)
福田 廣志 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90156787)
山田 一郎 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10303570)
小山 貴司 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00273178)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | 病変イメージング蛍光診断装置 / 口腔病変診断 / 口腔悪性腫瘍 / 口腔病変 / 蛍光診断 / 光線力学的療法 / 前癌病変 / 白板症 / 遠隔地診療 / 紫外線励起固有蛍光撮影装置 / 口腔癌 / 固有蛍光 / 蛍光スペクトル解析 / 二峰性物質 |
研究概要 |
われわれは1991年科学研究費補助金一般研究Bで暗視装置ナイトビュアーを用いた病変蛍光スペクトル分析装置を開発した。その結果、口腔癌では励起波長410nmで630nmと680-690nmの2つのピークを持つ特異的な二峰性の蛍光スペクトルを認め、口腔癌を非侵襲で即時診断が可能との結論にいたった。しかし、この装置は腫瘍の有無の検索には有用であるが、病変の全体像を捉えどの部分に癌があるのかを診断することは困難であった。そこで、われわれは、これらの結果をふまえこの蛍光物質の成分を明らかにし、健常口腔粘膜や口腔病変の蛍光スペクトルパターンを類型化し、口腔悪性腫瘍のスペクトルパターンを示す部位を蛍光強度により区分・表示し、癌の浸潤範囲を自動的に識別し、明示できる機器を開発することにした。今回新たに開発した病変イメージング蛍光診断装置(FLP-700)は、口腔癌の全体像を捉えることが可能となり、非侵襲で即時診断が可能であった。また癌で特異的二峰性を示す物質は何かを、極微量物質分析法であるキャピラリー電気泳動により分析した。その結果、いくつかのポルフィリンが検出できた。症例によりコプロポルフィリンであったり、プロトポルフィリンであったり、亜鉛プロトポルフィリンであった。これは、1.生体の免疫能や基礎疾患、病理組織学的診断や悪性度、病期などと関係がある変化の結果なのか。2.患者個々に異なり中途で変化しないものなのか。3.検出できるポルフィリンは一つしかない場合と、いくつか検出できるものとあるのは、なぜか。など多くの課題を示唆するものであった。今後さらに症例を増やして、臨床情報・病理・予後・その他多くの背景因子との相関が見いだせれば、今後の癌の研究に役立つものと考えられる。
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