研究課題/領域番号 |
09557187
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 繁春 東京大学, 大学院・薬学部研究科, 助教授 (80156504)
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研究分担者 |
水谷 隆太 東京大学, 大学院・薬学部研究科, 助手 (70272482)
野口 修治 東京大学, 大学院・薬学部研究科, 助手 (60237823)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 動的構造解析 / 亜鉛プロテアーゼ / N-アセチルムラミダーゼ / 構造生物学 / 酵素反応機構 / 求核攻撃 / 水素結合 / 水の活性化 / ラウエ法 / 白色X線 / シンクロトロン放射光 / 時間分割構造解析 / カルシウム結合蛋白質 / フローセル |
研究概要 |
放線菌Streptomyces caespitosusが産出する亜鉛プロテアーゼScNPの超高分解能(1Å分解能)での立体構造の解明に成功し、酵素活性に必須である亜鉛の配位構造を精密に決定できた。四面体配位構造を形成している配位子のうち、アスパラギン酸と2つのヒスチジンは亜鉛に対して通常の配位距離にあるが、水分子は少し短い。また、この水分子にはグルタミン酸が水素結合しており、その距離も通常の値より短い。これは、水分子がこれら2つの相互作用によって大きく分極し、正電荷を持つ亜鉛とはOH^<δ->が、負電荷を持つグルタミン酸とはH^<δ+>が配位結合と水素結合を形成することで説明できる。このように、ScNPでは酵素反応がスタートする以前にすでに求核攻撃に関与するOH^-を亜鉛に配位している水分子から生成させるための準備ができている。 また、放線菌Streptomyces globisporusが産出するN-アセチルムラミダーゼでは、次のような反応機構で酵素反応が進行することを明らかにできた。Asp98が酸触媒となり、基質の、NAMとNAGの間のβ-1,4グリコシド結合中の酸素原子にプロトンを引き渡し、グリコシド結合の切断が起る。この時、反応中間体として生じるオキソカルベニウムイオンはAsp198の負電荷で安定化される。最後に、今度はAsp98が塩基触媒となり水分子を活性化し、その結果生じたOH^<δ->が01酸素原子と隣接する炭素原子を求核攻撃し、反応が終了する。
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