研究課題/領域番号 |
09557207
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
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研究分担者 |
右田 真 日本医科大学, 医学部, 講師 (50256963)
山本 正生 日本医科大学, 医学部, 教授 (60089662)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / ウイルスベクター / ゴーシェ病 / 造血幹細胞 / Gaucher病 / レトロウィルスベクター / AAVベクター / Gancher病 / 骨髄ストローマ細胞 / フィブロネクチン |
研究概要 |
Gaucher病は常染色体劣性の遺伝性疾患で、リソソーム酵素の一つであるグルコセレブシダーゼ(GC)の欠損により、その基質であるグルコセレブロシドがマクロファージなどの網内系細胞に蓄積する脂質代謝異常症である。本研究課題はGaucher病をはじめとする遺伝性脂質代謝異常症の遺伝子治療のためのベクターの開発と造血幹細胞への遺伝子導入の最適化を行ったものである。レトロウイルスベクターによるヒトCD34+細胞に対する導入実験では、サイトカインの組み合わせ、ベクターとの反応時間、骨髄ストローマやフィブロネクチンの併用などの条件を検討することで導入効率の上昇が確認できた。しかし、分裂細胞にしか感染できないレトロウイルスベクターによるヒト造血幹細胞への遺伝子導入効率は依然として極めて低く、遺伝子導入細胞にgrowth advantageのないGaucher病の治療で効果を期待することは難しいことが明らかになってきた。そこで、新たに非分裂細胞に感染できるHIVベクターを作製し、レトロウイルスベクターでは遺伝子導入が難しい造血幹細胞や神経系細胞への遺伝子導入法を開発した。又、アデノ随伴ウイルス(AAV)のベクターにより神経組織や筋肉で長期間リソソーム酵素を発現できることを明らかにした。更に、骨髄中には造血幹細胞だけでなく神経系細胞に分化できる多能性幹細胞が存在することを明らかにした。これらの新しい遺伝子導入技術と、多能性幹細胞の利用により神経症状を伴うII型のGaucher病の遺伝子細胞治療の可能性を示した。
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