研究課題/領域番号 |
09557216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
岡田 正彦 新潟大学, 医学部, 教授 (30018915)
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研究分担者 |
稲野 浩一 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (10262445)
三井田 孝 新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (80260545)
松戸 隆之 新潟大学, 医学部, 助教授 (80209577)
伊藤 康樹 デンカ生研株式会社, 臨床試薬部, 研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 動脈硬化症 / 低比重リポ蛋白 / 酸化LDL / エピトープ / 抗酸化LDL自己抗体 / フラグメント / 糖鎖 / 高脂血症 |
研究概要 |
まず、抗酸化LDL自己抗体価と抗カルディオリピン抗体価の相関は0.66となること、同自己抗体は血管内皮細胞に接着分子ELAM-1を発現させること、IgGとELAM-1の発現量に0.68の相関が認められることがそれぞれ確認された。次に、糖鎖構造に着目した酸化前後の変化を解析した。酸化前のLDLについては、8種類のN-結合型オリゴサッカライドが検出され、O-結合型は含まれていないことが分かった。酸化後のLDLについてもほぼ同様な構成で検出され、有意な変化は認められなかった。なお、酸化LDLのフラグメントから糖鎖は検出されなかった。さらに抗酸化LDL自己抗体のエピトープが蛋白質部分にあるのではないかと考え実験を行った。抗酸化LDL自己抗体価高値患者血清の場合に、分子量約120〜50kDa付近にコントロールの患者血清では反応しないバンドが約8種検出された。最終的に、アキレス腱の肥厚を有する群で抗体価が有意に高値となることが確認された(p<0.01)。本研究の成果は、以下の4点にまとめることができる。(1)抗酸化LDL自己抗体は細胞接着分子ELAM-1を刺激し発現させる、(2)糖鎖がリポ蛋白の酸化に際して防御的に作用している可能性がある、(3)抗酸化LDL自己抗体のエピトープは脂質ではなく蛋白部分に存在する、(4)LDLをゲル濾過法で精製することにより抗原のコンタミネーションを抑えることができる、(5)精製LDLをもとに作成した測定系によりアキレス腱の肥厚を認める患者と健常者との間で抗体価に有意の差が認められる。
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