研究分担者 |
田子 精男 金沢大学, 理学部・計算科学科, 教授 (80303254)
越智 義道 大分大学, 工学部・知能情報システム工学科, 助教授 (60185618)
白旗 慎吾 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10037294)
坂本 亘 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (70304029)
上坂 浩之 日本イーライ・リリー株式会社, 医学・科学部門・臨床開発部・臨床統計室, 室長
INAGAKI Nobuo Professor, Department/Division of Informatics and Mathematical Sciences, Graduate School of Engineering Sciences, Osaka University (10000184)
岩佐 学 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (30232648)
|
配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1997年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
|
研究概要 |
本研究の最終年度にあたることから,実験研究と観察研究での主要な方法論について最近の研究成果に注目し,両研究に交叉して適用することのできる諸法を摘出し,その検討を行った.また,本研究の成果をまとめるために,平成11年度10月に大分で,また平成11年度12月に大阪で研究集会(連絡会議)をもち,意思の疎通をはかるとともに個々の研究を深耕させ,生産的知見を産出した. ・観察研究での代表的な方法論として「繰り返し更新分割に依る回帰と分類」の方法を開発し,生存時間研究および医薬品の市販後調査データの解析に適用した.とくに,"SurvivalCART"に依る胃癌データの解析は,その規模と解釈の容易さもあって,臨床の場(医師などの共同研究者)に相当の影響を与えたと考えられる. ・国際標準化の波に洗われている医薬品の臨床評価の場で「ブリッジング・スタディ」の方法論を用量反応関係とと同等性評価の場で提案し,その有用性を示した.そして,今後の医薬品の評価のあり方に一つの道標を提示した. ・観察研究でのデータ解析および実験研究の事後解析において,計数値を計量値と同じように扱えるように「変換の方法論」を拡張し,評価した.それらを実際の医学データの解析に適用し,その有用性を評価した. ・条件付き推測法で鞍点近似に依る接近法を提示し,通常の正確(直接)推測法との対比・評価を行い,この方法の適用枠について実践上の示唆を与えた. ・観察研究,とくに医学・生物学の領域で生じる「多変量小標本の比較」の問題について検討を加え,従来の「変量の次元で規定される変量空間と標本サイズで規定される標本空間との双対性」を利用する有効次元数の推定,およびそれに基づく検定の評価を行い,新たに主成分解析法による次元の縮約に基づく検定の方法を提案し,その有用性と相対的な特徴を示した. ・観察研究で,とくに有用なデータ省察型グラフィクスを統合的に省察し,データ適応型確率プロッティングを開発し,その有用性を実際例とシュミレーションのもとで検証・評価した.
|