研究分担者 |
今井 桂子 中央大学, 理工学部, 教授 (70203289)
稲葉 真理 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (60282711)
浅井 健一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10262156)
徳山 豪 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (40312631)
久保田 光一 中央大学, 理工学部, 助教授 (90178046)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
本研究では,地理情報システムGISさらには高度交通システムITSの情報基盤としての整備・高次利用の強い要請に鑑み,GISでの情報処理に必須の高速幾何アルゴリズムの開発と,それに基づく地理情報システム全体の頑健性や品質を保証した計算に関する研究,さらにはそれらを標準化活動にまで昇華することを目指した.幾何アルゴリズムについては,地理情報空間におけるクラスタリングに多くの成果をあげ,情報幾何モデルも包含したGISデータの解析手法を提示した.また,地図でのラベリング問題,マッチング問題についても成果をあげた. 具体的に,計算幾何において開発されている数値誤差に対して頑健なアルゴリズムをもとに,それらを用いて実現できるGISでの問題に取り組んだ.具体的には,街区データからの道路中心線自動抽出アルゴリズムを構築してその頑健性を実際の計算実験を通して示した.また,地図ラベル配置問題にも取り組み,実際の地下鉄網などを対象に,地図における様々な用件を満たす自動ラベル配置アルゴリズムについて研究を進め,システムを開発した.GISの大きな応用分野である高度交通システムITSについては,カーナビなど利用者の高度な質問に対応するためのアルゴリズム,具体的には利用者にとって意味ある選択のできる迂回路計算アルゴリズムを開発した.さらに,将来のさらなる高度化を支えるために必要な交通情報の自動獲得を目指して,土台となる交通時間計測システムについて研究を行った.商圏など近接関係を表す代表的構造であるVoronoi図については,その統計パラメタ空間への拡張を行ない,そこでの幾何構造がEuclid空間の場合と基本的に同じであることを示した.GISでは,単に幾何構造だけでなく,統計データなどもGISデータとして与えられるので,この手法を用いて幾何近接関係と様々な統計解析とを融合した地理データマイニングが可能となる.
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