研究課題/領域番号 |
09558082
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
菅原 一幸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (60154449)
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研究分担者 |
吉田 圭一 生化学工業株式会社, 糖鎖プロジェクト, チームリーダー
山田 修平 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (70240017)
北川 裕之 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (40221915)
木下 亜希子 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (30289037)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | コンドロイチン硫酸 / ヘパリン / ヘパラン硫酸 / デルマタン硫酸 / 硫酸化オリゴ糖 / グリコサミノグリカン / ヘパリナーゼ / コンドロイチナーゼ / 硫酸化 / 線虫 / コンドロイチナーゼC / マンノサミン / C2-エピメリゼーション / NMR / デルマタン流酸 / 2-アミノベンズアミド / 螢光標識 |
研究概要 |
多くの細胞増殖因子や分化因子の作用発現は、細胞表面の高親和性レセプターとの結合を介して行われる。そのためには、これらの因子が細胞表面上のヘパラン硫酸などの硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)鎖と結合することが必要である。しかし、硫酸化GAG鎖は構造が複雑なため、構造解析は困難を極めている。本研究では、硫酸化GAG鎖の簡便で普遍的なシークエンシング法の確立を目指し、以下の一連の研究成果をあげた。 (1)イカ軟骨の多硫酸化コンドロイチン硫酸から5種類の新規の四糖構造を単離し、構造決定した。 (2)ブタ小腸ヘパリンから新規の硫酸化四糖1種、五糖1種、六糖構造8種、3種の八糖、4種の八糖セリンを単離し、構造決定した。また、微量成分として含まれている高硫酸化デルマタン硫酸由来の硫酸化四糖と六糖を単離精製し、構造決定した。 (3)ヌタウナギ脊索の多硫酸化コンドロイチン硫酸Hから新規の8種類の四糖と5種類の六糖を単離し、構造決定した。 (4)ヘパリンの構造解析の過程で、N-sulfated glucosamineが、弱アルカリ性条件下では非酵素的にN-sulfated mannosamineに変換されることを見い出した。 (5)構造解析のToolとしてのバクテリア(Prevotella heparinolytica)由来のヘパリナーゼおよびバクテリア(Flavobacterium)由来のchondroitinase Cの基質特異性を明らかにした。 (6)蛍光試薬である2-aminobenzamideで糖鎖の還元末端を標識することによって、硫酸化 GAG の微量分析を開発するとともに、この標識法と糖鎖分解酵素による消化を組み合わせ、高感度な糖鎖シークエンシング法を開発した。 (7)上記の微量分析法を用いて、線虫C. elegansに硫酸化されていないコンドロイチンと高度に硫酸化されたヘパラン硫酸が存在することを世界に先駆けて明らかにした。
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