研究課題/領域番号 |
09558087
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
牟田 達史 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60222337)
|
研究分担者 |
田中 重則 生化学工業株式会社, 機能化学品事業部, LAL技術担当部長
川畑 俊一郎 九州大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90183037)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | 真菌 / カブトガニ / 生体防御 / 検出法 / β-グルカン / 体液凝固 / 無脊椎動物 / 自然免疫 / 除去法 / 体液擬固 / プロテアーゼ / 異物認識 / β-ブルカン / 前駆体 |
研究概要 |
本研究では、まず、プロテアーゼカスケードに依らない高感度検出法の開発を目的として、Factor Gのβ-glucan結合部位を同定した。サブユニットα内に存在する三種のドメインについて、大腸菌内で発現させ、各種ドメインタンパク質を調製した。それぞれについて多糖結合能を調べたところ、C末端に存在するxylanase Z様ドメインにのみ、β-glucanとの結合が認められた。さらに、三種のドメインを用いて、Factor Gのβ-glucanによる活性化の阻害能を調べたところ、xylanase Z様ドメインにのみ用量依存的な阻害活性がみられ、β-glucanに結合することにより、competitorとして機能することが証明された。また、BIAcore装置を用い、このドメインと(1→3)-β-D-glucanとの結合を定量的に解析した結果xylanase Z様ドメインは、Ka=8.03×10^8M^<-1>という高い親和性で、β-glucanと結合することが明らかになった。 xylanase Z様ドメインは、2回の繰り返し構造から構成されているが、次にこの繰り返し単位をそれぞれ大腸菌内に同様に発現し、(1→3)-β-D-glucanに対する結合反応の定量化を行ったところ、繰り返し単位単独では、親和定数が著しく落ちていることが判明した。 本研究によって、(1→3)-β-D-glucan結合能をもつ、比較的小さなタンパク質断片が同定され、さらに、このタンパク質断片の遺伝子工学を活用した組換え体の産生法も確立した。この成果を踏まえ、現在、この断片と(1→3)-β-D-glucanとの直接の相互作用を物理化学的に検知することによる真菌感染症検出法を開発しつつある。
|