研究課題/領域番号 |
09558105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芹川 忠夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (30025655)
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研究分担者 |
北田 一博 京都大学, 医学研究科, 助手 (70263093)
江島 洋介 広島県立保険福祉短期大学, 放射線技術学科, 教授 (50127057)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1997年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ラット / 遺伝的連鎖地図 / 比較遺伝子地図 / 疾患モデル / ミュータント / ゲノム / てんかん / リンパ節形成不全 / マイクロサテライト / 遺伝多型マーカー / 遺伝子連鎖地図 |
研究概要 |
ラットは、ヒトの健康と疾患の生物的・遺伝学的基盤を理解する上で多くの利便性がある。また、他の動物種にない特異な疾患モデルラットがある。我々はヒト疾患モデルラットにおける遺伝解析と原因遺伝子同定を容易にするため、この研究プロジェクトにおいて、ラット遺伝的地図とラット・マウス・ヒト比較遺伝子地図を改善した。作製した統合ラット地図は、5682の重複マーカーからなり、2028cMの遺伝的長さをもつ。最近、ラットのRHマップに基づくラット・マウス・ヒトの全ゲノム比較地図が報告された。我々はマウスの遺伝的連鎖地図を基にした比較地図の第4版を作成して、マウスゲノム上の1195cM(75%)においてラットとマウス間の相同ゲノム領域が明らかになっているとことを明らかにした。加えて、ミュータントマウスとラットにおける原因遺伝子をポジショナルクローニングによって以下のように同定した。1)マウスのalymphoplasia突然変異は、全身のリンパ節とバイエル板を欠損、脾臓と胸腺の構築異常、免疫不全を特徴とする。我々は、Nf-kb-in-ducing kinase(NIK)遺伝子においてアミノ酸置換を起こす点突然変異があることを見つけ、野生型NIK遺伝子を導入すると、すべての病態が回復されることを確認した。2)トレモアラットは、欠神様発作と中枢神経系の海綿状空胞形成などが主な特徴である。原因遺伝子の存在推定領域にゲノム欠失があり、その欠失ゲノムにaspartoacylase遺伝子が存在することを見つけた。結果的に、spartoacylaseが欠損し、脳内にはN-acetyl-L-aspartate(NAA)の異常な蓄積を認めた。さらに、NAAを正常なラットの脳室内に注入するとトレモアラットと類似の欠神様発作が生じることを示した。
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