研究課題/領域番号 |
09558108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
野村 保友 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80237883)
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研究分担者 |
江口 博明 日本シェーリング(株), 基礎研究所, 研究員
稲垣 陸史 日本シェーリング(株), 基礎研究所, 研究員
神 隆 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80206367)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 近赤外光 / 光トレーサー / エネルギー代謝 / ミトコンドリア / ローダミン800 / イドシアニングリーン / インドシアニングリーン / ロ-ダミン800 |
研究概要 |
最近臨床医学の分野で注目を集めている近赤外光は紫外可視領域の光と比較すると生体に対する透過性が極めて高い。紫外可視光が培養細胞や組織表面への適用に限られるのに対して、近赤外光は10cmすなわち新生児の頭部の厚い組織をも透過できる。この高い透過性のために、近赤外分光法は特に脳組織の酸素モニタリングのような臨床医学の分野で広範に用いられている。循環系のヘモグロビン、筋肉中のミオグロビン、ミトコンドリアのチトクロームオキシダーゼは酸素化状態あるいは酸化状態に依存して吸収特性が大きく変わる。しかしながら近赤外領域の光の適用はこのような内在の色素に限られていた。 細胞や組織内のエネルギー状態を測定する場合、従来は高エネルギーリン酸化合物を抽出して測定するか、リンのNMRを用いて行われてきたが、本研究では好気生物の場合、生命活動に用いられるエネルギーは酸化的リン酸化の場であるミトコンドリアの膜電位に依存して生成されることに注目した。このような性質を用いた可視領域の蛍光色素はすでに知られていたが、近赤外領域の色素は報告されていなかった。本研究の目的は近赤外領域に特徴的な吸収及び発光スペクトルをもつ光トレーサーを探索し、それを細胞下画分、細胞、臓器あるいは個体レベルへ適用することで、従来の方法に代わる新しいエネルギー代謝評価法を検討するものであった。レーザー色素を中心にして多くの蛍光色素を検索した結果、ローダミン800が適していることが明らかになった。
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