研究課題/領域番号 |
09600002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柳澤 栄司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005324)
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研究分担者 |
浜口 博之 東北大学, 理学部, 教授 (20004385)
佐々 恭二 京都大学, 防災研究所, 教授 (30086061)
丸井 英明 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, センター長 (10219545)
森 芳信 日本大学, 工学部, 教授 (80059691)
陶野 郁雄 国立環境研究所, 室長 (00016479)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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キーワード | 地すべり / 土石流災害 / 水蒸気爆発 / 降雨 / 雪解け浸透水 / 弱層 / 避難行動 / 災害情報伝達 |
研究概要 |
平成9年5月11日に秋田県鹿角市八幡平澄川地区において発生した土石流災害は、雪解けに加えて豪雨による上流の澄川温泉の大規模地すべりに端を発し、赤川下流の赤川温泉の建物を巻き込み、熊沢川に至る区域の道路・橋梁・建物などに大きな被害をもたらした。 この土石流災害は、人命こそ失われなかったが、崩壊土量が250万m3とかなり大規模であり、不安定土塊が多量に残存して二次災害の危険性があるばかりでなく、かつ、地すべり運動に際して火山性の水蒸気爆発が認められるなど特異な現象が確認されている。 現地における調査研究は、発生直後から始められた研究分担者の個別調査のほかに、東京における2回の研究打合わせおよび夏冬2回の現地調査を行い、研究成果を取りまとめることとした。調査研究は主として下記の4つの点について重点的に行なった。 1) 地すべり災害の原因と被害状祝の調査研究 地すべり災害の発生地域は、地すべり多発地帯であり、地形的に不安定な土塊が強い降雨とそれによる雪解け水の浸透により、弱層を境にして崩壊したことが明らかになった。 2) 地すべりと水蒸気爆発との関係について 水蒸気爆発は最低3回あったことが確認され、そのうち2回目のものはかなりの範囲に灰を降らせているが、地すべりの直接的な原因とは考えられず、むしろ地すべりの結果、減圧して水蒸気が噴いたものと考えられる。 3) 土石流の規模と流出について解析し、堆積土砂の特性について。 4) 災害の予測が適格であり、避難情報の伝達および実施が適切に成され、結果として死亡者が出なかったことである。
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