研究課題/領域番号 |
09610083
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
|
研究機関 | 安田女子大学 (1998-1999) 安田女子短期大学 (1997) |
研究代表者 |
池田 智子 安田女子大学, 文学部, 助教授 (90284140)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | バイリンガル / データ駆動型処理 / 概念駆動型処理 / 自由再生 / 単語完成課題 / 視覚呈示 / 聴覚呈示 / 習熟度 / 熟達度 |
研究概要 |
平成9年度から平成11年度にわたって行われた当実験的研究(実験1〜9)の目的は、日本人大学生にとっては第2言語である英語単語と母語である日本語単語に対する処理の違いについて検討することであった。本研究では、学習段階で英語を2回繰り返し呈示、日本語を2回繰り返し呈示、英語とその日本語翻訳語を繰り返し呈示という3つの呈示条件と、それぞれ呈示された単語に読み、イメージ形成を行うという2つの符号化条件を設け、その後のテスト段階で自由再生、英語単語完成課題、日本語単語完成課題のうち1つの課題を与えるという手続きをとった。実験の結果、1回でも日本語で呈示して日本語で自由再生される場合に、読みよりイメージを形成した方が成績が高く、概念駆動型処理が強く関わることがわかった。また、英語単語完成課題、日本語単語完成課題ともに、学習段階とテスト段階での刺激呈示形態の一致、不一致が成績に影響を及ぼし、データ駆動型処理の関わりが強く見られたが、日本語単語完成課題では概念駆動型処理の要素も認められた。また、呈示される単語では、抽象語よりも具象語において、概念駆動型処理がより優勢に関わっていることが示唆された。さらに、英語の習熟度の高い英語専攻大学生の方が、非英語専攻大学生よりも、概念駆動型処理をより優勢に関わらせた処理を行っていることが示唆された。このように、概念駆動型処理課題である自由再生課題においても、また、データ駆動型処理課題である単語完成課題においても、呈示される単語が英語単語か日本語単語か、あるいは具象語か抽象語かという単語の種類、また再生される言語が母語か第2言語かという再生言語の違い、さらに、被験者のその言語の習熟後によって、その課題に関わる概念駆動型処理とデータ駆動型処理の要素に違いが見られることが明らかになった。
|