研究課題/領域番号 |
09610098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
松永 あけみ 山形大学, 教育学部, 助教授 (10222613)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 幼児 / 内的特性の理解 / 行動予測 / 内的特性の把握 / future behavior |
研究概要 |
幼児期初期における他者の内的特性の把握とそれに基づく行動予測能力の発達的変化を明らかにするために、二つの予備実験により実験材料および実験方法を考案し、二つの本実験を行った。 実験1では、他者の内的特性を把握しはじめる時期とそれに基づく行動予測ができるはじめる時期を特定するために、保育園の2歳児および3歳児クラスの子どもたちを対象に実験を行った。異なる特性を持つ4人が登場する一連の紙芝居を作成しビデオに録画した。紙芝居から、各登場人物の内的特性が把握できるようになっている。紙芝居のVTRを見せ、その後、登場人物の内的特性と新規場面での行動予測を求めた。その結果、他者の内的特性の把握は2歳頃から可能となり、内的特性に基づく行動予測は3歳頃から可能となることが明らかとなった。 実験2では他者の内的特性の把握方法を明らかにするために、幼稚園の3歳児クラスを対象に実験を行った。3人の人物が登場するアニメーションをパーソナルコンピュータで二種(刺激アニメ、反応測定アニメ)制作した。刺激アニメは3場面からなり、登場人物の内的特性が推測できるようになっている。はじめに二人一組で刺激アニメを見せ、次に刺激アニメとは異なる特性行動などを示す反応測定アニメを見せ、刺激アニメとの異同およびその個所や理由を尋ねた。また、アニメ視聴時の子ども同士の会話を分析した。その結果、3歳児は他者の個々の行動から他者をネガティヴ特性またはポジティヴ特性を持つ人物として大枠で捉えて把握しているであろうことが示唆された。しかし、この点については明確な結論は出せず、今後のさらなる研究が必要である。
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